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 12月27日、東京体育館で『SoftBank ウインターカップ2025 令和7年度 第78回全国高等学校バスケットボール選手権大会』の男子準々決勝が行われ、福岡第一高校(福岡県)が76-72で帝京長岡高校(新潟県)に勝利。2021年から5大会連続となる準決勝進出を決めた。

 前半から先行した福岡第一にとっては、何度も追い上げてくる相手の粘りを振りきっての勝利。要所でチームをけん引した宮本聡、宮本耀の双子ガードの存在感も光ったが、クラッチシュートを含むチーム最多16得点を挙げたトンプソンヨセフハサン(3年)も勝利の立役者だった。

 ベンチスタートながら第3クォーターまでに6得点を挙げ、第4クォーターは残り7分から3ポイントが不発だった長岡大杜と入れ替わる形でコートに入り10得点。0-7のランで追い上げられた直後に3点プレーで流れを断ち切ると、2点差とされた残り38秒には右ウィングで宮本聡からパスを受け、勝利を手繰り寄せる3ポイントシュートを決めた。

「相手も警戒しているというのはわかっていたんですけど、自分がボールをもらって打ちきりたいという気持ちもありました。(宮本)聡・耀たちからキックアウト(パス)が来ると信じてずっと待っていたので、『パス来い!俺が決めるぞ!』ってずっと思っていました」

 トンプソンは今夏の『第33回日・韓・中ジュニア交流競技会』に参戦したU18日本代表に選出された実績を持ち、今大会もここまで全4試合で2桁得点を挙げるなどチームに欠かせない得点源となっているが、昨年のウインターカップではベンチ外。アピールの日々を経てたどり着いた東京体育館のメインコートは、念願の夢舞台でもある。

「なかなかプレータイムがもらえなくて、苦しんだ時期もあったんですけど、こうやってチャンスを貰って、こういう場面でシュートを決めてチームに貢献できて、本当にホッとしているというか、うれしいです。準決勝、決勝が勝負なので、これに満足せず明日、明後日は自分がさらにアピールする場だと思って、積極的にやっていきたいと思います」

 福岡第一としては2大会ぶり6度目の優勝まで、あと2つ。28日17時10分から行われる準決勝では東山高校(京都府)と対戦する。

【動画】終盤までもつれた準々決勝…福岡第一vs帝京長岡の試合ハイライト映像