今年の競馬もいよいよラスト週。今週は「中山・阪神」の2場開催となる。 そして日曜日に、今年の総決算といえる待望のグラ…

 今年の競馬もいよいよラスト週。今週は「中山・阪神」の2場開催となる。

 そして日曜日に、今年の総決算といえる待望のグランプリレース・有馬記念(GI・中山・芝2500m)が行われる。

 過去10年データを使ってヒントを見つけるこのコーナー。今週は当然ながら注目の有馬記念の馬券の狙いどころを探していこう。

1.2ケタ人気馬は過去10年で1頭だけ?

 いつものように上位人気馬のチェックから。

 有馬記念での1番人気馬は過去10年で5勝。成績は[5-1-0-4]。馬券圏内60パーセントとなっている。半分は勝つ。これをどう考えるかの馬券勝負なわけだ。

 2番人気馬は2勝で成績は[2-1-3-4]でこれも馬券圏内は60パーセント。3番人気馬は1勝で成績は[1-1-3-5]でこちらは馬券圏内50パーセント。1から3番人気馬で8勝。これ以外の勝利は、8番人気馬(15年)と5番人気馬(24年)が1回ずつとなっている。

 昨年は1番人気が6着に敗れ、5・10・2番人気での荒れた決着。馬連と3連複は2万円台、3連単は19万円台という荒れた年となった。

 上位3番人気までの馬がすべて馬券圏内を外すという事象は過去10年で1度(15年)だけ。2ケタ人気馬で馬券になっているのは2頭(24年2着10番人気シャフリヤール・20年2着11番人気サラキア)。

 全体的に見れば、有馬記念は「上位人気3頭+中位人気勢」という組み合わせが多い。

2.人気薄狙うゾーンは8〜11番人気馬?

 では狙いとして、中位〜下位人気馬ではどんな馬が絡んでいたのか。

 過去10年、8番人気以降で馬券圏内になっているのは全部で5頭だけ。

○24年 2着シャフリヤール  10番人気
〇20年 2着サラキア     11番人気
〇18年 3着シュヴァルグラン 9番人気
〇17年 2着クイーンズリング 8番人気
〇15年 1着ゴールドアクター 8番人気

 絡んでいるのは「8・9・10・11番人気」。なぜか7番人気馬、12番人気以降の馬には出番がない。やはり人気薄過ぎる狙いは成功し辛いのだろうか…。

3.前走ローテはどこからが狙い?

 それでは、1着馬は前走どこからのローテーションが良いのだろうか。

 近年20〜22年は「前走・天皇賞(秋)」から3連勝していたが、23年は一転。「前走ジャパンC」の3〜5着馬でのワンツースリー決着となった。「ジャパンカップ」での1・2着だったイクイノックスとリバティアイランドが有馬記念に出走しなかったので、実質「ジャパンC」の残り上位勢がそのまま上位となったことになる。ちなみに昨年、ジャパンC組の上位勢から出走したのは5着ジャスティンパレスが有馬記念でも5着となったのが最高順位であった。

 馬券圏内30頭データとしても、前走ジャパンC組が9頭で一番多く、次いで天皇賞(秋)組・菊花賞が6頭、海外G1組が4頭と続く。

4.内枠有利?

 有馬記念では毎年恒例の枠順公開抽選会がある。毎年、各陣営の悲喜こもごもという姿があるが、やはり内枠・偶数番は毎年好まれているようだ。

 確かに勝利を目指すならば、過去10年でも勝ち馬の出ていない7枠8枠は避けたい。しかし馬券を買う側から見れば、単勝勝負以外ならさほど内枠にこだわらなくても良さそうだ。

 勝ち馬は、2・7・8枠以外、各枠1回以上出ている。一番多いのは4枠・5枠の3頭。次に多いのが3枠の2頭だ。好まれる最内1枠からは勝ち馬は1頭だけ。その勝利は17年1番人気キタサンブラックである。

 馬券圏内30頭を枠順のデータにしてみると、真ん中の4・5枠がやや良いという印象。

 おおまかにいうと「馬番10番以内に入った3番人気までの馬」が好走しやすいといえそうだ。

5.今年も3歳か牝馬?

 最後は馬齢と牡牝について。

 昨年は牝馬レガレイラが1着。3着には3歳のダノンデサイルが入った。一昨年は2着が牝馬。それ以前の5年間も、勝っていたのは「3歳」か「牝馬」。やはり牝馬と3歳は有馬記念ではかなり好走傾向が強いのだ。

 過去10年、4歳以上の牡馬で勝っているのは3頭だけ。反対に、馬券圏内30頭中、3歳もしくは牝馬は17頭にも及ぶ。今年も「3歳」か「牝馬」の馬には注意しておきたい。