出番だ、翔洋! 第105回全国高校ラグビー大会が27日、大阪・花園ラグビー場で開幕。東海大静岡翔洋が28日の1回戦で松…
出番だ、翔洋! 第105回全国高校ラグビー大会が27日、大阪・花園ラグビー場で開幕。東海大静岡翔洋が28日の1回戦で松山聖陵(愛媛)と対戦する。選手らはこの日、開会式に臨んだ後、京都市内に移動して約2時間、実戦練習などで汗を流した。11月の県決勝で負傷交代したSO細野旦光(あさひ、3年)が悔しさを晴らすフル回転、そして昨年逃したベスト16進出を誓った。
実戦を想定した攻防を繰り返し、翔洋は約2時間の調整を終えた。「いいイメージを持って練習できた」と津高宏行監督(42)。松山聖陵との初戦に向けて、準備は整った。
「悔しさをぶつける」と燃えているのが司令塔の細野だ。先月9日の県決勝では、前半にタックルを受けた際に足を痛めてしまい、ハーフタイムで交代。ライバル・聖光学院の追い上げをベンチで見守るしかなく「怖かった」と振り返る。圧倒して勝つつもりが、21―13の逃げ切りだった。
不完全燃焼に終わった思いを聖地・花園で爆発させるために、リハビリに集中した。そして先週の練習から完全合流。この日の実戦練習でも元気いっぱい走り回り、「ラグビーがしたい、という思いがたまっています」と笑った。
開会式では松山聖陵だけでなく、シード校の選手たちも目に入った。「体がでかいし雰囲気も違う」と改めて感じた。だが、大きな相手をロースコアに抑えるディフェンスの練習を、これまで全員で積んできた。その成果を発揮する。「絶対に勝つ、という気持ちが入りました」
昨年の悔しさも残っている。1回戦で山形中央を倒し、関商工(岐阜)との2回戦も前半は14―7とリードした。ところが後半は形勢が逆転。14―24で2002年度大会以来、22年ぶりの3回戦進出を逃した。細野も後半21分から出場したが、「中途半端なプレーが多く、何もできなかった」と振り返る。
今年は自分を信じてプレーする。「目標はベスト16。そこは変わりません」。そのためにも、松山聖陵に必ず勝つ。(里見 祐司)