<第74回全日本大学サッカー選手権:国士舘大0-3筑波大>◇27日◇決勝◇栃木県グリーンスタジアム◇観衆5256人筑波大…
<第74回全日本大学サッカー選手権:国士舘大0-3筑波大>◇27日◇決勝◇栃木県グリーンスタジアム◇観衆5256人
筑波大(関東1)が若き1年生の活躍で国士舘大(関東2)を3-0で破り、8大会ぶり10度目の優勝を飾った。45年ぶりに関東リーグとの2冠を達成。2得点でMVPのMF大谷湊斗(1年/昌平)は「率直に優勝できてうれしい気持ちでいっぱい」と喜んだ。
1年生軍団が大学日本一に大きく貢献した。相手のハイプレスにてこずった前半から一転して後半はペースを握る。同14分に昨季のU-18高円宮杯プレミアリーグWEST得点王のFW山下(1年/大津)を投入するとリズムが生まれ、24分に大谷が最終ラインを破って先制。31分、MF矢田(1年/清水Y)の右CKに山下が頭で合わせて加点すると、42分には大谷がダメ押しの3点目で勝負を決定づけた。右サイドバックで先発したDF布施(1年/日大藤沢)を含め「黄金世代」が躍動した。
今季は横浜DF諏訪間やデンマーク1部ブレンビーFW内野ら4人の主軸がプロに挑戦するため退部。前期は苦しんだが、新陳代謝が進み、一体感も増した。1年生を中心に、代わる選手たちが躍動。関東リーグのベストイレブンにも輝いた矢田は「先輩たちが安心感を持たせてくれる」と周囲に感謝。優勝を喜びつつ「点取りたかった。アシストしかしていないので、悔しいです」。激しい競争が筑波大をさらなる高みに押し上げる。【佐藤成】
○…国士舘大は、長くサッカー部を率い、今年2月に亡くなった大沢英雄前理事長へ弔いVを届けられなかった。99年度以来の頂点へ恩返しの念を胸に戦ったものの、あと1歩及ばず。前半はハイプレスでペースを握ったが、後半は力負けした。前田隆司監督は「日本一の称号を取りたかった。反対に筑波さんの強さを強調するような試合になってしまった」と唇をかんだ。