オレも成り上がる! 阪神ドラフト3位の筑波大・岡城快生外野手(22)が27日、出身地の岡山県内で自主トレを公開。高校は強…

オレも成り上がる! 阪神ドラフト3位の筑波大・岡城快生外野手(22)が27日、出身地の岡山県内で自主トレを公開。高校は強豪ではない公立校で最高は2回戦どまり。一般受験で進んだ筑波大で急成長した珍しい経歴をたどった。26日には同じように“無名”だった石井大智投手(28)が高専卒では初のWBCメンバー入り。将来の代表入りを夢見る岡城は、なにくそ根性を持って野球エリートの世界に飛び込む。

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晴れの国・岡山。カイセイな空の下、岡城が躍動感たっぷり元気いっぱいに動いた。軽い運動でも身体能力の高さは一目瞭然。「糸井嘉男さんのようなオールラウンダーの選手を目指したい。脚力が一番のアピールポイントなので、そこを落とすことなく、課題のバッティングをしっかり伸ばしたい」と晴れやかな表情で意気込みを語った。

燃えている。筑波大での活躍で球界では知られる存在になったが、ドラフト後に数度、地元に戻っても気づかれることはなかった。「徐々に(存在が)薄まってきている気がします。活躍してもっともっと名を売っていきたい」と苦笑い。もともと“無名”だった。高校は公立・岡山一宮。2回戦が最高で、甲子園は遠い夢。エース兼遊撃手でも目立つ選手ではなかった。

一般受験で筑波大に進み、3年時に能力が開花した。「甲子園にも出たような選手で固められた大学とやる時は、負けたくなかった。公立(出身)でもやれるんだぞって見せつけたいと思っていた」。努力を促したのは反骨心だった。

前日26日、阪神石井のWBCメンバー選出が発表された。高専卒では初めてで、独立リーグ出身、ドラフト8位からの大逆襲だ。岡城にとっても勇気をもらえるニュースだった。「自分は変なプライドとかは一切ない。本当に下から這い上がるだけ。そういう気持ちでやっていきたい」。

日の丸にも思いがある。大学3年時に代表候補合宿に参加し「かなりアピールできた」が本メンバーは落選した。「何か足りない部分がある。同年代の中で評価され切れなかった。プロに入ればもっともっといい選手はいっぱいいる。その中で成長しながら目標としたい」と、石井のように非野球エリートからの侍ジャパン入りを誓った。

強肩・俊足はプロでも即戦力。成長著しい打撃を磨けば「ポスト近本」の位置を狙える。「本当にもう、やるだけです。失敗を恐れずにどんどん挑戦していきたい」と鼻息が荒かった。【柏原誠】

◆岡城快生(おかしろ・かいせい)2003年(平15)6月23日生まれ、岡山市出身。吉備小、吉備中を経て公立の岡山一宮へ。主に投手、遊撃手で甲子園出場なし。一般入学した筑波大では2年春にリーグ戦デビュー。3年でレギュラーをつかみ、同秋は打率4割5厘。3年時に大学日本代表候補に。4年秋に首都大学リーグで19年ぶり優勝。背番号34。183センチ、83キロ。右投げ右打ち。