【リヤド(サウジアラビア)27日=勝田成紀】メインイベントに登場した世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(3…
【リヤド(サウジアラビア)27日=勝田成紀】メインイベントに登場した世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が、挑戦者のWBC同級2位アラン・ピカソ(25)=メキシコ=を3―0の大差判定で下した。注目される来年5月の東京ドームでの次戦について、試合後の会見で「きょうお互い勝って、そりゃもう、やりましょうよ。もちろん自分から呼びかけていますし、やる気持ちは十分あります」と、再度、世界3階級制覇王者・中谷潤人(27)=M・T=との夢対決実現を宣言した。
尚弥vs中谷のビッグマッチは、今年3月の2024年度年間優秀選手表彰式で突然、尚弥が「中谷君、1年後の東京ドームで、日本ボクシングを盛り上げよう」と笑顔で宣戦布告し、中谷も「やりましょう」と呼応したことから一気に期待が高まった。本人たちからも心待ちにする言葉がたびたび出ていたが、前日26日の計量時に突如、尚弥がフェザー級に転向して日本男子初の5階級制覇を目指すプランが急浮上していた。
フェザー級転向について尚弥は「そういった話もあった」と認めた上で「あの場でサラッと話してしまったのが、ちょっともわっとなってしまって、かき乱してしまって申し訳なかった」とした。転向の可能性については「もちろんフェザー級も考えていきたい。それは(来年)5月ではなくって」と次戦より先の話であることを強調した。
尚弥より先に会見した中谷は対戦が実現しない可能性があることも把握していることを明かし「僕自身はパウンド・フォー・パウンド(全階級を通じての最強ランキング)でNO1になる、この階級で世界チャンピオンになるという目標でこの階級に上げてきている。井上選手と戦えないとなったらさみしさはありますけど、その目標はぶらさずやっていきたい」と話していた。