今週の日曜日は、中山競馬場で有馬記念(GI)が行われます。 過去10年の有馬記念は5番人気以内の馬が9勝2着5回3着…
今週の日曜日は、中山競馬場で有馬記念(GI)が行われます。
過去10年の有馬記念は5番人気以内の馬が9勝2着5回3着8回。複勝率44%で単勝回収率86%、複勝回収率90%とまずまずの成績を残しています。過去10年の有馬記念は5番人気以内の馬が総崩れになったことは一度もありません。しかも、ここ10年の有馬記念は23年を除く9回で5番人気以内の馬が2頭以上馬券に絡んでいます。
昨年の有馬記念は2着に10番人気シャフリヤールが入線し、三連単19万馬券の波乱の決着。しかし、勝ち馬は5番人気レガレイラで3着は2番人気ダノンデサイルが入っています。昨年の結果から高配当にも期待はできそうですが、人気馬と穴馬を絡めた狙い方がいいかもしれません。
ちなみに、過去10年の有馬記念で6番人気以下は1勝2着5回3着2回で8頭が馬券に絡んでいます。この8頭はすべてGIで3着以内に入った実績があった馬。ハイレベルなメンバー相手に通用することを証明する実績がある馬は、人気薄でも注意が必要と言えます。
そんな有馬記念で、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。
◆史上初の偉業へ準備万端
今週の有馬記念でAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるレガレイラでした。
週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しレガレイラに高評価が与えられました。
昨年の有馬記念は3歳牝馬ながら勝利しており、能力はここに入ってもヒケは取りません。その有馬記念後に剥離骨折が判明し休養へ。復帰戦は今年の宝塚記念(GI)。休み明けながら2番人気での出走となりましたが、レースではまさかの11着に敗れてしまいます。
レース後のジョッキーは「緩い馬場の影響で脚が溜まっている感じがなかった」とコメントしています。この時の宝塚記念の馬場状態はやや重。道悪の影響で本来の走りができていなかった可能性がありますし、長期休み明けでもあったので参考外と言えるでしょう。
今秋はオールカマー(GII)から始動。レースではゲート内でチャカついて少し出負けする形になりましたが、行き脚がついたことで中団を確保。向正面から少しずつ前へ進出し、4コーナーでは前を射程圏に入れる位置まで押し上げます。残り200m手前あたりで前に並びかけると、そのまま先頭に立ち後続とのリードを広げて快勝。秋初戦を見事な走りで飾っています。
前走のエリザベス女王杯(GI)も道中は中団あたりを追走。4コーナーでは各馬が馬場の傷んだ内を避ける形になったため、かなり外を回される形になりましたが、直線は残り200mあたりから一気に加速。前にいる馬をあっさりと捕えて優勝。牝馬同士では力が違うということを見せつける走り。
近走は戸崎騎手とコンビを組んでいましたが、戸崎騎手がダノンデサイルに騎乗するため、今回はルメール騎手が鞍上。ルメール騎手とは2歳時にホープフルS(GI)を勝っていますし、何度もコンビを組んでいますから乗り替わっても何ら心配はないはずです。
状態面も追い切りを重ねるごとに良くなっているようです。1週前追い切りでは左手前になった時に推進力が弱くなったようですが、今週の追い切りではしっかりと加速。陣営は「しっかりと手前を替えて前に進めた」と良化をアピール。動き自体も軽快でしたし、大一番へ向けて万全の態勢が整った印象です。
今年で70回目の開催となる有馬記念ですが、連覇を達成したのはスピードシンボリ、シンボリルドルフ、グラスワンダー、シンボリクリスエスの4頭しかいません。しかも、すべて牡馬となっています。
牝馬のレガレイラが優勝すれば、今回は史上5頭目の連覇。そして、史上初の牝馬による有馬記念連覇という偉業が懸かります。大記録達成へ準備万端でしょうし、能力通りの走りができれば、自ずと結果はついてくるのではないでしょうか。