<全国高校ラグビー大会:石見智翠館(島根)14-39早実(東京第2)>◇1回戦◇27日◇大阪・花園ラグビー場記念大会で例…

<全国高校ラグビー大会:石見智翠館(島根)14-39早実(東京第2)>◇1回戦◇27日◇大阪・花園ラグビー場

記念大会で例年より5校多い56校が参加して開幕した。前回8強の石見智翠館(島根)が、初日で姿を消した。

早実(東京第2)の隙をついてくるアタックに対応できず14-39。競技人口の減少で相手チームの人数がそろわず、県予選が行われないまま、35大会連続35度目の出場。試合経験が少ない中で花園本番を迎える難しさに直面した中尾槙之介主将(3年)は、後輩へ思いを託した。

   ◇   ◇   ◇

グラウンドを降りると、石見智翠館フィフティーンは顎を上げて、周りを気にせずに大粒の涙を流した。4強入りの経験もある強豪が、まさか1回戦で敗退。無表情を貫いていた中尾も「先輩がいい結果を残してくれて、その流れに乗ろうと言ってやってきたのに、僕たちの代で止めてしまった。すごく悔しい」と目線を下にやった。

強みの堅守が、わずかなほころびから破られた。前半は2トライで14-20と善戦したが、主将が「簡単なミスでトライされてもったいなかった」と分析するように、後半は好機を見逃さない相手に3トライを献上し、その上、自軍は無得点と突き放される展開に。キックチャージも2度食らい「何とか気持ちを上げようと頑張ったけど…」と歯を食いしばった。

聖地までの道のりは異例だった。県予選なし。前回は4校合同チームとの1試合を勝ち抜く経験を踏んだが、今回は相手チームの部員不足によって、試合をしないままに代表に決定。今季に限れば、花園の舞台が15人制での初の全国大会でもあった。主将は「ゲーム形式の練習をいっぱいしたから特に変わったことはない」と言い訳にはしなかったが、出村監督は「公式戦という舞台をなかなか経験させてあげられなかった。そういった難しさはもちろんあった」。経験豊富な東京代表との差を痛感した。

4強に1度、8強に3度入った。若年層の競技人口は減少傾向にあるが、悲観するだけでは前には進めない。3年生の涙と、主将から託された「この経験をした1、2年生に来年リベンジしてほしい」との言葉を胸に、次年度への貴重な経験とする。【竹本穂乃加】