女子プロゴルファーの桑木志帆が27日、プロ5年目にして地元・岡山で初のジュニアイベントを行った。自分が中学生の頃からお…

初のジュニアイベントを開催した桑木志帆

女子プロゴルファーの桑木志帆が27日、プロ5年目にして地元・岡山で初のジュニアイベントを行った。自分が中学生の頃からお世話になった岡山御津CCで、所属先・大和ハウス工業の特別協賛を仰ぎ、地元の小学生から高校生まで約100人を無料招待する形で「桑木志帆カップ」を開催した。

桑木はジュニアイベント開催が念願だった。小学生の頃、岡山で永久シード保持者の森口祐子らによるレッスンに毎年参加した。いつか自分の手で…という思いが実現したこの日、スタートホールや練習グリーンなどでジュニアと触れ合った。「ジュニアの子たちにどういうテンションで接したらいいかわかなかった。怖がられるんじゃないか、とか」と序盤は妙な硬さが目に付いたものの、徐々に本来の笑顔を取り戻した。今回のイベントは来年12月にも同CCでの開催が決まっており、継続していく予定だ。

最初はジュニアとの距離感に戸惑ったが…

オフの“仕事”はこの日で終了し、今後は来季に向けた練習、調整が本格化する。年明け1月7日から約2週間のタイ合宿を行う。2月にもオーストラリア合宿を張る可能性がある。一番のテーマは「自信を取り戻すこと」だ。昨季は初優勝から3勝を挙げてメルセデスランキング6位とブレークしたが、今季はランク9位ながら0勝。開幕時に目標の1つだった米女子ツアー予選会挑戦も断念した。

「優勝できなかったことがすごく悔しい。一方でメジャー3試合に出て、初めて世界を見ることができたので、トータルではいい年だったと思います」と言うが、やはりもやもやの方が大きい。「昨年は無我夢中でやって3勝できた。今年は気合を入れたら空回りするし、逆にリラックスするように心がけてもダメだし…。“もう辞めたい”とか思っても、練習を始めるとやっぱりゴルフが楽しくて」。あの手この手を試しながら、メンタルコントロールに悩んだままシーズンが終わった。

このオフは自信を取り戻す時間になる

現時点で掲げる来季の目標に「何勝したい」とか具体的なものはない。米予選会挑戦もまだ頭にはない。「とにかく自信を持ちたい。だから、オフは“自分に負けない”よう、ヘトヘトになるまで練習やトレーニングで追い込むつもりです」。同学年で仲良しの年間女王・佐久間朱莉とともに“国内女子のトップ”になるべき22歳が勝負のオフを迎える。(岡山市/加藤裕一)