<全国高校ラグビー大会:石見智翠館14-39早稲田実業>◇1回戦◇27日◇大阪・花園ラグビー場35大会連続35度目出場の…
<全国高校ラグビー大会:石見智翠館14-39早稲田実業>◇1回戦◇27日◇大阪・花園ラグビー場
35大会連続35度目出場の石見智翠館(島根)が、2大会ぶり9度目出場の早稲田実業(東京第2)に屈し、初戦で散った。
力を発揮しきれなかった。前半7分にPGを献上。同10分に敵陣ゴール前中央から左へ展開してフッカー河合敢多(3年)がトライを決めて逆転するも、その後2トライを奪われ、再びビハインドの展開に。前半終了間際に左から右へ展開してWTB濱田右京(2年)がインゴールへ運んで14-20まで迫り6点差に迫ったが、後半11分には自陣ゴール前でキックチャージされてそのままインゴールへの侵入を許すなど連続失点。グラウンドを去るフィフティーンの目には涙が浮かんでいた。
前回大会では同校初のAシードを獲得してベスト8に進出した強豪校だが、今大会では初戦敗退。112人の部員を率いてきた中尾槙之介主将(3年)も「先輩たちがいい結果を残してくれて、その流れに乗ろうと言ってやってきた。僕たちの代で止めてしまったのはすごく悔しい」とうなだれる。
県予選では対戦予定だった合同チームが部員不足で辞退したことにより、試合を行わず本戦出場が決まる異例の事態となった。試合経験が少ないままに花園を迎えることとなり、出村知也監督(36)は「僕たちがコントロールできることではないんですけど、彼らに公式戦という舞台をなかなか経験させてあげられなかった。そういった難しさはもちろんありましたし、独特の雰囲気というか、準備不足だったと思います」と率直な思いを告白。若年層の競技人口は減少傾向だが、主将から託された「この経験をした1~2年生が来年リベンジしてほしい」という思いを受け取り、次年度への貴重な経験とする。
1回戦を突破した早稲田実業は、2回戦で東福岡と対戦する。