<プロボクシング:IBF世界フライ級王座統一12回戦>◇27日◇愛知国際展示場IBF世界フライ級王者の矢吹正道(33=緑…
<プロボクシング:IBF世界フライ級王座統一12回戦>◇27日◇愛知国際展示場
IBF世界フライ級王者の矢吹正道(33=緑)が、同級1位で元IBF世界ライトフライ級王者のフェリックス・アルバラード(36=ニカラグア)の挑戦を受ける一戦を、元世界2階級制覇王者の畑山隆則氏(50)と、元世界4階級制覇王者の田中恒成氏(30)が展望した。
この日ABEMAの中継解説を務める2人は会場で取材に応じ、畑山氏は「矢吹の勝ちは揺るぎないところ。キャリアとか、倒し切って勝っている最近の好調ぶりを考えれば、判定あるいは後半のKOで矢吹」、田中氏は「6・5対3・5で矢吹選手(が優位)。期待を込めて矢吹選手のKO」と矢吹の勝利を予想した。
勝敗を分けるポイントには、矢吹のジャブ次第と声をそろえた。
畑山氏は「矢吹と言えばジャブが生命線。そのジャブが当たらないんじゃないか、ジャブで(アルバラードが)止まらないんじゃないか」とアルバラードを警戒し、田中氏も「矢吹選手がカギとするジャブが当たるかどうか」と話した。
2人はジャブが当たりにくいと予想する理由を、ともに「頭を振りながら(矢吹の前に)入ってくるから」と説明した。その上で田中氏は「中間距離から遠距離で戦えれば矢吹選手、中に入って打ち合いみたいになるとアルバラード選手。どちらの距離で試合を進められるか」と試合をイメージした。
それでも現役時代に矢吹とスパーリング経験もある田中氏は、矢吹のパンチの強さが上回るとした。「アルバラードは46戦といっても、矢吹選手ほどのパンチはあまり味わったことないと思う。パンチ力がめちゃくちゃ強いっていうか、本当に硬いんです。だからめちゃくちゃ腫れると思うし、切れるし、痛みでダメージはたまると思う」と味わったことのある拳の強さを表現した。
期待を込めて矢吹のKO勝利を予想した田中氏だが、簡単に決着はつかないと見る。「順当にいけば判定になるのでは、ぐらいに思っている。アルバラードは打たれ強くて、普通に強い。判定も十分にあり得ると思う」と接戦になることを予想した。【永田淳】