【リヤド(サウジアラビア)26日=藤中栄二】4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が「24歳のカンムリワ…

【リヤド(サウジアラビア)26日=藤中栄二】4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が「24歳のカンムリワシ」に続く日本男子の年間4度防衛を目指す。27日に同地でWBC世界同級2位アラン・ピカソ(25=メキシコ)との防衛戦を控え、26日に前日計量に出席。400グラム少ない54・9キロでパスした挑戦者に対し、200グラム少ない55・1キロでクリア。勝てば元WBA世界ライトフライ級王者具志堅用高が79年にマークした年間防衛回数に並ぶ。32歳の井上が国内2戦、海外2戦で全勝し、タイ記録を狙う。

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公開計量セレモニーに出席した井上は54秒間のフェースオフ(にらみ合い)で33戦無敗挑戦者のピカソと堂々の「視殺戦」を続けた。身長約9センチ、リーチ7センチとサイズの大きい挑戦者とバチバチの火花を散らすと「記録がかかっているのでメチャメチャ気合が入っている」と言葉に力を込めた。

1月の有明アリーナ、5月の米ラスベガス、9月の名古屋IGアリーナに続く12月のサウジアラビアでの防衛戦となる。年間4度防衛成功となれば、79年の具志堅以来、約46年ぶり。24歳の若きカンムリワシが国内開催の防衛戦でマークした記録を32歳の井上が日本2戦、海外2戦で狙う。時代背景や環境は異なるものの、30歳を超えて挑む日本男子タイ記録となる。

井上は「年間4試合のスパンはすごく心地がいい。やっぱり戦うことが好き。間隔を空けずに常に緊張感と張り詰めた空気というものが非常に心地よい。年4試合というのは自分にとっては苦ではなくて、成長できたこの1年だったなと思う」と振り返る。

同興行には井上の他、26年5月に東京ドームで対決を約束するWBA、WBC、WBO世界同級1位中谷潤人(27=M・T)が同級転向初戦、元WBA、WBC世界フライ級王者寺地拳四朗(33=BMB)が日本男子8人目の3階級制覇を狙う。アマ10冠の日本ライト級王者今永虎雅(26=大橋)、アマ7冠のWBA世界スーパーフェザー級14位堤麗斗(23=志成)のホープ2人も参戦する。全員が計量をパスした。

井上は「年間4試合は自分自身のため、応援してくれる人のため、あとはボクシングが大好きということ。ここに集まっている日本人たちは技術も気持ちも高い評価を得ている。みんなで勝って日本に帰りたい」と総大将の自覚も十分。年齢を超越した強さで、井上がサウジアラビアで記録に挑む。

◆79年の具志堅用高 6月26日に24歳を迎えた年。WBA世界ライトフライ級王者として1月、川崎市体育館でリゴベルト・マルカノ(ベネズエラ)と77年5月以来の再戦で7回KOし7度目防衛。小林弘、輪島功一が保持した6度という当時の日本人世界王者の最多防衛記録を更新。4月に東京・蔵前国技館でアルフォンソ・ロペスも7回KOしV8防衛。6連続KO防衛をマーク。7月に北九州市総合体育館でラファエル・ペドロサ(ともにパナマ)に15回判定勝ちし9度目、10月に蔵前国技館でチト・アベラ(フィリピン)を7回KO撃破し、2ケタの10度目防衛に成功した。