「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(27日、リヤド) サウジアラビアで開催される世界戦興行…
「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(27日、リヤド)
サウジアラビアで開催される世界戦興行の前日公式計量が26日、リヤドで行われた。メインを飾る4団体統一世界スーパーバンタム級王者の井上尚弥(32)=大橋=は規定を約200グラム下回る55・1キロでパスし、対戦相手のWBC同級2位アラン・ピカソ(25)=メキシコ=も54・9キロでクリアした。
サウジ決戦に向けて全ての準備が整った。尚弥は公開で行われたセレモニー計量で極限まで仕上がった肉体を披露した後、ピカソと真っ正面から対面。好戦的な若きメキシカンとフェースオフで約55秒間、至近距離でにらみ合い、火花を散らした。メキシコチームの大歓声に対抗するように、日本から訪れたファンが「尚弥!」と熱い声援を送る中、力強く拳を握り、「めちゃめちゃ気合が入っている。必ず勝ちたい」と闘志を燃やした。
前日の記者会見では、珍しく気色ばむシーンもあった。「ナイト・オブ・サムライ」と銘打たれ、日本対メキシコの対抗戦としても注目されるサウジ決戦。一挙に4団体のベルト奪取を目論むピカソは「日本のファイターを尊敬しているが、土曜日はサムライナイトにならず、アステカナイトになるよ」と言い放ち、大胆不敵な挑発に井上は思わず笑いを浮かべ、「このベルトがメキシコに帰ることは100%ありません」と、きっぱり否定した。
“100%ない”発言の真意については「あまり調子に乗るなよと(笑)」とニヤリ。好戦的なメキシカンをけん制しつつ、「予想以上にいい選手だなと。やっぱりこの試合に懸けてきているなというのはあるし、気合も感じる。だから、それに飲まれないよう、こっちもそれ以上の気迫でいかないと。ボクシングは一回ペースを持っていかれると巻き返せないパターンもよくあるので、そこには気をつけて、それ以上の気迫で臨みたい」と闘争心をかき立てていた。