ソフトバンクが獲得した台湾プロ野球味全の最速158キロ右腕、徐若熙(シュー・ルオシー)投手(25)が26日、台北市内で入…
ソフトバンクが獲得した台湾プロ野球味全の最速158キロ右腕、徐若熙(シュー・ルオシー)投手(25)が26日、台北市内で入団会見に臨んだ。3年総額15億円の大型契約とみられ、背番号はエースを象徴する「18」に決定。来春のWBCでは台湾代表入りが決定的で、日本ハムに流出した有原航平投手(33)の穴を埋める活躍が期待される。“新・台湾エクスプレス”が鷹のリーグ3連覇と連続日本一に力を尽くす。
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無数のフラッシュを浴び、徐若熙(シュー・ルオシー)がマイクを握った。故郷台湾での入団会見に、現地メディアなど大勢の報道陣が集結。照れ笑いで自己紹介した。
「私は福岡ソフトバンクホークスに入団した徐若熙です。これまでと同じようにグラウンドで全力を尽くします。決して気を緩めることなく、みなさまの応援と、ご協力にお応えできるように努めます」
最速158キロに、抜群の制球力を誇る。来春WBCの台湾メンバー入りが有力だ。今年2月の予選ラウンドでは持ち味の剛速球を連発し、チームの本戦出場に貢献した。そして今オフ、ポスティングを申請。25歳の本格派右腕に日本だけでなく、MLB球団も獲得に強い興味を示していた。ホークスは3年総額で15億円の大型契約を提示したとみられ、背番号は「18」に決定。同席した城島健司CBO(チーフベースボール・オフィサー、49)は「何年か後に世界で活躍できるピッチャーになってくれると期待しています。18番は我々の期待の証し」と大活躍する姿を思い描いた。
城島CBOの言葉を受け、徐若熙も決意を新たにした。「背番号18番は目標であり、一流の選手になるためのもの。この番号が私をさらに前進させてくれると信じています」。チームは2年連続で最多勝を獲得した有原が日本ハムへ移籍を決断。フロントは流出を事前に想定し、先発補強に着手していた。新助っ人も期待される役割をしっかり自覚。先発ローテ入りを見据え「チームが勝利をつかめるように全力で貢献します」と誓った。リーグ3連覇、連続日本一へ、新天地で懸命に腕を振っていく。
偉大な存在、王球団会長もいる。11月上旬に来日して球団施設を見学した際、会食に王会長も出席し、獲得への熱意を伝えられた。徐若熙は「とても感動しました。王会長は私にとって大きな目標となる存在です」と目を輝かせた。年明けに来日し、福岡市内でも入団会見を行う予定。新・台湾エクスプレス”が、いよいよ日本球界に飛び込む。
◆徐若熙(シュー・ルオシー)2000年11月1日生まれ、台湾・桃園市出身。平鎮高から19年ドラフト1位で台湾・味全に入団。20年は右肘痛で未登板も、21年の初登板で球数制限がある中、3回2/3を投げアウトを全て三振で奪う快投。22年にトミー・ジョン手術を受け、23年に実戦復帰。通算成績は64試合登板、16勝18敗、防御率2・42、349奪三振、奪三振率10・30。180センチ、76キロ。右投げ右打ち。