ボクシングIBF世界フライ級王者の矢吹正道(33=緑)は、同級1位の元世界王者アルバラード(ニカラグア)との打ち合いを制…
ボクシングIBF世界フライ級王者の矢吹正道(33=緑)は、同級1位の元世界王者アルバラード(ニカラグア)との打ち合いを制し、3階級制覇の道を選択肢に入れる。初防衛戦を前にした26日、愛知・常滑市内で前日計量。リミットから100グラムアンダーの50・7キロで一発クリアして「すごく強い相手(アルバラード)とやる感じ。相手のストロングポイントは、タフネス、スタミナ、アグレッシブ。激闘になると思うが、KOで勝って良い年を迎えたい」と意気込んだ。
3月にIBF世界ライトフライ級王座を保持したまま、同フライ級王者アヤラ(メキシコ)に挑戦し、12回TKO勝ち。日本人初の2階級同時制覇王者となった。同4月にライトフライ級王座を返上し、フライ級への正式転向。減量の苦しみが大幅に減った。2階級を制覇してさらに見えてきたものがある。矢吹はこの日「これに勝てば上(の階級)もありなのかなと思っている」とスーパーフライ級転向も視野に入れていることを明言。新たな野望につなげるため「まずはこの試合に全てを懸けて、しっかり勝ちたい」とベルト死守を誓った。【永田淳】
○…元世界王者のアルバラードも、矢吹と同じ50・7キロで一発パスした。矢吹を「勇敢な心、常に前進するファイトスタイル、諦めない我慢強さ、全てにおいて素晴らしいチャンピオン」と認めながらも「勝ってベルトをニカラグアに持ち帰る」と勝利宣言。昨年12月27日の挑戦者決定戦以来、ちょうど1年となる試合に「勝つために長い準備をしてきた」とアピールした。