今週の土曜日は、阪神競馬場で阪神カップ(GII・芝1400m)が行われます。 14年以降の阪神芝1400mで開催され…

 今週の土曜日は、阪神競馬場で阪神カップ(GII・芝1400m)が行われます。

 14年以降の阪神芝1400mで開催された阪神C(計10レース)では、4角9番手以内の馬が9勝2着8回3着6回となっています。

 データ対象の阪神Cは阪神内回りのBコースが使用されています。阪神内回りのBコースは直線距離が359.1mとそれほど長くありません。そして、出走してくるのは実力のある馬ばかりであり、前へ行った馬も簡単には止まりません。そのため、勝負所の4コーナーである程度の位置につけていることが、上位争いに絡むための条件のひとつと言えそうです。

 ただ、実際のレースでの位置取りを正確に把握するのは困難。そこで14年以降の阪神芝1400mで開催された阪神C(計10レース)での、前走4角位置に着目。すると、ここでも9番手以内の馬が9勝2着7回3着8回となっています。前走の4角でも前を射程圏に入れる位置にいることが、阪神Cで上位争いになるための鍵と言えそうです。

 今年の阪神Cも例年通り阪神内回りのBコースが舞台になります。近年の傾向から大きく変わることはないはずですし、今年も各馬の前走の4角での位置取りには注意した方がいいかもしれません。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走4角10番手以下(ただし、阪神芝1400mの重賞で連対実績のある馬は除く)
[0-0-0-45]複勝率0%
該当馬:アスクワンタイム、カリボール、グレイイングリーン、シュタールヴィント、ダノンマッキンリー、フォーチュンタイム、ミッキーゴージャス、モズメイメイ
(過去の該当馬:16年グランシルク3番人気7着)

※特に言及のない限り、データは14年以降の阪神芝1400mで開催された阪神C(計10レース)を対象にしています。

 上位人気が予想されるダノンマッキンリーが該当しました。

 データ対象の阪神Cで、前走4角10番手以下の馬は56頭が出走して、1勝2着2回3着1回。馬券に絡んだのは23年グレナディアガーズとアグリ、17年イスラボニータとダンスディレクター。この4頭に共通するのが、阪神芝1400mの重賞で連対実績があったことです。さらに、この4頭は前走で阪神芝1400m以外に出走していました。

 阪神芝1400mは非根幹距離で特殊な適性が要求されます。阪神芝1400mの重賞で連対した実績のある馬は、高い能力はもちろんですが適性面にも優れたタイプと言えます。前走4角で10番手以下だったとしても、阪神芝1400mに高い適性を示す実績がある馬には注意した方がいいと言えます。

 該当馬に挙げたダノンマッキンリーは、前走4角で12番手。そして、阪神芝1400mの重賞には今回が初出走になりますので、連対実績はありません。この舞台に適性がないとは言い切れませんが、自信を持って高い適性があるとも言えません。

 ここ5走は4着が最高と近況のリズムも今ひとつ。重賞で2勝しているように能力自体はありますが、近走の勢いや適性が未知数の舞台であることを考えると、人気ならば軽視するのもひとつの手ではないでしょうか。

 重賞レースの参考に、是非お役立てください。