関東学生陸上競技連盟(関東学連)は25日、例年1月2、3日開催の東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)について、28年の…

関東学生陸上競技連盟(関東学連)は25日、例年1月2、3日開催の東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)について、28年の第104回大会から開催方式を変更すると発表した。これまで関東学連の加盟校が中心に参加してきたが、夏季五輪と同じ年に4年おきに全国化。出場チームも現在の「21」から、28年度以降の全国化時は「26」、29年度以降の通常時は「24」に増える。

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ロサンゼルス五輪イヤーの28年から、4年おきに全国へ門戸が開放される。23年の第100回大会予選会で初めて全国化。その後は再び関東学連の加盟校による実施となったが、28年から4年に1度の全国開催となる。

なぜ4年に1度なのか。これは大学生が4年制であることが理由だという。関東学連の箱根駅伝対策委員長で青学大監督の原晋氏(58)は「学生スポーツは4年に1度のサイクル」と説明。4年周期には、在学中に1度はチャンスを設けることが狙いと説明した。

一方でなぜ毎年開催ではないのか、という素朴な疑問も残る。これについては関東学連専務理事の日隈広至氏が説明。あくまで関東学連の主催大会である点を考慮したという。

「関東の大学による大会なので、基本的には関東の大学が利益を享受するのが正しいのではないかと(いう意見があった)。ただ4年に1回、全ての大学生に門戸を開くことで、陸上競技全体の発展に寄与するのではないか、と思います。あくまで関東学連の発展を基本に考えていますが、学生競技者のレベルアップも図ることができれば、ということで4年に1回としています」

この改革について、地方の大学はどう受け止めたのか。関西地方の立命館大長距離パートの田中裕介コーチは「チャンスを作っていただきありがたいです」と感謝する。

初めて全国化された23年予選会は、地方勢2番手の34位。「1回きりだと思っていた。もう2度とないと思っていました」と振り返る。今回は4年に1度の頻度で定期開催されるとあり、長期的な育成やスカウト面にもプラスに働くという。「よく決断していただいた。4年に1度ということで、全学年の子が在学中にチャレンジできるのはとても良い。チャレンジするかしないかは学生たちが考えることですが、そうした選択肢が生まれるのはありがたい」と好意的に捉えていた。