<2025ペナント:ソフトバンク編> パ1位 87勝52敗4分プロ野球の快記録や珍しい記録からシーズンを振り返る「データ…
<2025ペナント:ソフトバンク編> パ1位 87勝52敗4分
プロ野球の快記録や珍しい記録からシーズンを振り返る「データで見る2025ペナント」がスタート。プロ野球を球団別に連載、続いて日本人大リーガーの計13回。第11回はソフトバンク。
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15年目のソフトバンク牧原大成内野手(33)が自身初の首位打者に輝いた。初の首位打者が遅かったのは81年藤田(阪神)の16年目があり、15年はそれに次ぐスロー記録。パ・リーグでは75年白仁天(太平洋)の14年目を上回って最も遅かった。牧原大は規定打席到達も初めて。初の規定到達が15年目以降だった選手は、08年福地(ヤクルト)以来5人目。過去には04年嶋(広島)が10年目に初到達で首位打者になったケースがあるが、14年間1度も規定打席到達がなかった選手がいきなり首位打者は、牧原大が初めてだ。
遅く生まれた首位打者はかなりの早打ち。1打席の平均投球数は3・11で、12球団では小園(広島)の3・43を抑えて断トツに少なく、打席を終えるのが早かった。両リーグ最多だった同僚の柳町が4・28、今季のNPB平均が3・85だから、今季の首位打者2人はどちらも早打ちだった。特に牧原大の3・11は、80年以降では81年若菜(阪神)の3・09に次ぐ少なさ。この40年では最も早打ちの選手だった。
早打ちの牧原大は四球が少なく、わずか7個。規定打席以上で1桁四球は07年に9個の大村(ソフトバンク)以来で、7四球以下は53年に3個のブリットン(阪急)以来72年ぶり。首位打者の1桁四球はプロ野球史上初めてだ。30試合未満のシーズンもある1リーグ時代ですら首位打者は10四球以上だったから、1桁四球でのタイトルはかなりの珍記録だ。四球が少ないせいで出塁率はあまり上積みがなく、リーグ12位。出塁率でリーグ10位に入れなかった首位打者は、09年に14位のラミレス(巨人)以来6人目。パ・リーグでは08年に11位のリック(楽天)に次いで2人目で、12位はリーグ史上最も低かった。【多田周平】