NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン1 第3節(リーグ…

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン1 第3節(リーグ戦)カンファレンスB
2025年12月27日(土)13:05 駅前不動産スタジアム (佐賀県)
リコーブラックラムズ東京 vs 三重ホンダヒート

リコーブラックラムズ東京(D1)


リコーブラックラムズ東京の山本秀選手。「本当に僕はBR東京が大好きですし、BR東京で優勝したいと本気で思っています」

『リコー三愛グループ』の創業者である市村清の生誕の地・佐賀県でのホストゲーム開催となる今節。この舞台で山本秀は並々ならぬ思いで試合に臨む。

「もちろん毎試合大事な試合ではありますが、創業者の方のご出身である地でのホストゲームというので、いつも以上に気合いは入っていますし、絶対に勝ちたいです」

強い意気込みを示した山本秀は、チームへの感謝をパフォーマンスで表現する。

遡ること5年前、大学4年生の山本秀には複数のチームから声が掛かっていた。ラグビー選手としての歩みを進め、大きな決断に迫られていた4年の春ごろ、不可解な症状が彼を襲う。

「お風呂に入ったら急に左足が痺れて『おかしいな』と思いました。翌日に練習へ行ったタイミングでは気持ち悪くなってしまい、練習を中断しました。腰や首のMRIを撮っても特にヘルニアの症状は見られなかったので様子見となったのですが、そのあとも耳鳴りや頭痛、目が見えにくくなるなど、さまざまな症状が出てしまいました」

通院を続けても原因が分からず、緊急入院の措置をとることに。そして、血液検査のためにレントゲンを撮った際に脊髄膜が破れていると判明。1カ月の入院と3度の手術を経て、無事に復帰を果たした。

入院中にもリコーブラックラムズ東京(以下、BR東京)の小浜和己採用担当(当時)や西辻勤GMから連絡をもらい、「ゆっくりでいいし、ずっと待っているから」と励ましのメッセージも届いたという。復帰後にスタッフたちの強い思いに山本秀が応える形で入団を決断した。

「チームに拾っていただいたと感じているので、すごく恩を感じています。本当に僕はBR東京が大好きですし、BR東京で優勝したいと本気で思っています。だから、日本代表のメンバーに選んでいただけたりして少しずつ恩返しできているのかなとも。これからもチームへ恩返しする思いと、BR東京を応援してくれているファンの方に何がなんでも恩返しできるようにプレーしたいんです」

開幕2連敗スタートと苦しむBR東京。このチームに強い恩を感じ、そして深い愛を示す山本秀が初ホストゲーム開催の佐賀県で今季初白星に導く。

(藤井圭)