<SoftBankウインターカップ2025全国高校バスケットボール選手権:一関学院64-61札幌山の手◇25日◇女子3回…

<SoftBankウインターカップ2025全国高校バスケットボール選手権:一関学院64-61札幌山の手◇25日◇女子3回戦◇東京体育館

女子は一関学院(岩手)が札幌山の手(北海道)に64-61で逆転勝ち。女子では岩手県勢初の準々決勝進出を決めた。福島東稜は八雲学園(東京)に逆転負けした。男子は福島東稜が黒沢尻工(岩手)を92-73で破り、東北対決を制した。斎藤アリンゼ陽(はる=3年)が21得点9リバウンド4アシストで勝利に導いた。羽黒(山形)は前回王者の福岡大大濠に敗れた。仙台大明成(宮城)は興南(沖縄)を破り、3回戦に進出。八戸学院光星(青森)は福岡第一に敗れた。

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序盤からペースを握られるも、食らいついた。第2、3Qでは1年生スタメン高橋志奈が3点シュートで流れを相手に渡さない。51-55と4点ビハインドで迎えた第4Q、オモカロマリアン・アブドゥルカリーム(3年)にボールを集め、残り2分41秒で同点に追いついた。

直後に伊東柚月(3年)が2本のフリースローを決めて勝ち越し。高橋もフリースローで加点し、逃げ切った。「自分たちのバスケをやりきるという気持ちをもって、しっかり勝ちきることができてよかった」とチームメートと抱き合いながら目を潤ませた。

秋田出身の高橋は中学時代、秋田ノーザンハピネッツユースでも力を培った。今でもハピネッツカラーのピンクのシューズに郷土愛を込めながら「留学生とビッグプレーをしたい」との思いで、隣県の一関学院を選んだ。留学生とコミュニケーションを積極的にとりつつ、「留学生だけに頼るんじゃなくて、もっと自分でも引っ張っていけるように」と切磋琢磨(せっさたくま)している。

今大会3試合で45得点とチームをけん引し、欠かせない存在だ。「出場できないチームメートの分もしっかりと背負ってシュートを決めたい」と高橋。伊藤伶奈主将(3年)も「志奈がいないと流れをつくれない、とても大事な存在」と厚い信頼を置いている。

岩手の歴史を刻むもなお、先を見据える。高橋は「メインコートにも立ちたいので、バスケ界をざわつかせられるように、もっと泥くさいところも見せていきたい」。まだまだ快進撃を続けていく。【高橋香奈】