<SoftBankウインターカップ2025全国高校バスケットボール選手権:福島東稜92-73黒沢尻工>◇25日◇男子2回…

<SoftBankウインターカップ2025全国高校バスケットボール選手権:福島東稜92-73黒沢尻工>◇25日◇男子2回戦・女子3回戦◇東京体育館

女子は一関学院(岩手)が札幌山の手(北海道)に64-61で逆転勝ち。女子では岩手県勢初の準々決勝進出を決めた。福島東稜は八雲学園(東京)に逆転負けした。男子は福島東稜が黒沢尻工(岩手)を92-73で破り、東北対決を制した。斎藤アリンゼ陽(はる=3年)が21得点9リバウンド4アシストで勝利に導いた。羽黒(山形)は前回王者の福岡大大濠に敗れた。仙台大明成(宮城)は興南(沖縄)を破り、3回戦に進出。八戸学院光星(青森)は福岡第一に敗れた。

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第1クオーター(Q)、斎藤は最初のジャンプショットを決めると力強く拳を握った。「積極的に打ちにいくことができるようになった大きな1本でした」と続く3点シュートも沈めた。相手エースとのマッチアップでは粘りをみせ、37得点と爆発したエゼ・チェメリエ・ジェイムス(1年)へ絶妙なアシストで貢献。「1回戦でチームに迷惑をかけた分、今日は前半からシュートを決めて点数を伸ばしていけたのでよかった」と安堵(あんど)した。

Bリーグのトライアウト参加、レイカーズ八村塁主催育成キャンプの特別マッチの活躍などで全国から目を向けられた。「いろんな方に声をかけてもらえるようになりましたが、その分1つのミスを気にするようになりました」。1回戦の初芝橋本戦はベストパフォーマンスが出せなかった。だが、このままではいけないと第4Q、1度ベンチに下がるも、山本監督に直談判してコートに立った。

1回戦終了後も山本監督と約40分間話し込んだ。「ひとりで悩みすぎることが自分の悪い癖だと気付いて、切り替えられました」。苦悩の末、楽しんでバスケをすることに立ち返り、この日の躍動につなげた。山本監督も斎藤のコンディションを“お弁当”に例え「今日はのり弁から幕の内弁当にあがりました」とたたえ、斎藤も「次はステーキ弁当になりたい」と笑みを浮かべた。

次戦は8強をかけ北陸学院(石川)と対戦。「自分ができる事をすればチームは勝てると思うので、しっかり、そして楽しみながらやっていきたいと思います」と自分らしいプレーで突き進んでいく。【高橋香奈】