23日に死去した“ジャンボ”こと尾崎将司氏は2018年に『ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー』を設立し、後人の育成にもたぐい…
23日に死去した“ジャンボ”こと尾崎将司氏は2018年に『ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー』を設立し、後人の育成にもたぐいまれなる手腕を発揮した。千葉県内のジャンボ邸に通い詰めて腕を磨いた原英莉花、西郷真央、佐久間朱莉らがトッププロに成長する過程を見守り、キャリアを導いてきた。時に厳しく、時に温かく背中を押した“愛のムチ”を振り返る。
原英莉花へ
2018年7月/プロテスト合格
2度目の挑戦で突破も、トップと9打差の10位通過に「スコアが出ないやつだなー。もう見る気もなくなるよ」「脳が小学生だ。今度誰かに聞かれたら、そう言っておけ」
2019年5月/「リゾートトラスト レディス」で初優勝
「誰でもラッキーで勝つ事はある。大事なのは2つ目の勝利をとらえにいかなくてはならない!それが一番大事!」
2020年9月/「ゴルフ5レディス」で明かしたジャンボ邸でのやり取り
1Wでドローボールを打ちたがる原に「お前はフェーダーだろ!」
2020年10月/「日本女子オープン」で国内メジャー初優勝
「英莉花はパッティングさえ良くなれば、トッププレーヤーになれる」「今回のこの緊張感の中で、いいプレーができたのも、その証拠である」「女子のゴルフも随分とレベルアップしたものだ。おめでとう!」
優勝2日後に原が報告のためジャンボ邸を訪れると、グータッチで祝福。“正しい”発音にこだわり「オープンは“オーペン”なんだよ。オーペン、チャンピオン!」
2021年4月/海外メジャー「ANAインスピレーション」から帰国
119人中113位での予選落ちに「またビリか」
2023年10月/「日本女子オープン」で3年ぶりの大会2勝目
うれしそうにグータッチで祝福した後、最終組で争った菊地絵理香を称賛。「きょうからエリカを尊敬することにしたよ。お前じゃない方のな」
2024年2月/アカデミーのセレクションで
日本女子オープンを制した3週後に米女子ツアーの2次予選会でスコア誤記による失格。「俺は分からない、もう。あれだけダメだったのが、いきなり女子オープンで優勝して、いきなりスコア誤記して…もう、やってることが分からない。あいつにはついていけない。ハッハッハ」「頑張ろうとしている姿は一番強い。本人はものすごく努力している。早く“スコーン”と抜けてもらいたい」
西郷真央へ
2019年6月/「日本女子アマ」優勝
「せごどん(西郷)はやるとは思っていたけど、日本アマでの優勝はたいしたものだ」
2020年6月/「アース・モンダミンカップ」
2位から出た最終日に9番(パー3)で池につかまってダブルボギーを喫し、「気前がいいな」「大金を池に投げ入れたな」
2021年10月/「マスターズGCレディース」前週にジャンボ邸を訪れ
コロナ禍の統合シーズンで5度の2位と惜敗が続き「勝つことが全てではないし、常に上位にいられるのもすごいこと。あともう少し頑張れ」
2022年3月/「ダイキンオーキッドレディス」で初優勝
「せごどん優勝おめでとう」「何と言ってもゴルフに対する考え方や取り組み方が優等生で、プロの中でもそのゴルフ頭脳はトップではないかと思うときがある」「今回の優勝では2位にはない副賞がたくさんもらえる喜びを知っただろう。早めの2勝目を期待する」
2024年2月/アカデミーのセレクションで
2022年後半の大不振から立て直して23年末の米女子ツアー最終予選会を2位通過。「スポーツは浮き沈みが付きもの。反省から良くなった」
2025年4月/メジャー「シェブロン選手権」で米ツアー初優勝
「海外での初優勝がメジャーとは西郷らしいね。常に準備を怠らない西郷だからいずれ勝利の報告があるとは思っていた。せごどん、メジャー優勝おめでとう」
佐久間朱莉へ
2017年/ジャンボ邸で初対面
中学3年で出場した「日本女子オープン」で原と一緒に回ったことをきっかけにアカデミーの門をたたいた佐久間のショットを見るなり「なんで飛ばないのにフェードを打ってるんだ。生意気だな」
2023年4月/「パナソニックオープンレディス」
本格参戦1年目からシードを確保して臨む2年目の序盤に「いつまでそこら辺で戦っているんだよ」
2024年2月/アカデミーのセレクションで
近いようで初優勝に届かない状況に「中学校の時からうまかった。早く優勝してもらいたい。後半に体力が落ちて、うまくいかないのが懸念だ。だから今は体力アップ、バンバン素振りをさせている」
2025年4月/「KKT杯バンテリンレディス」で初優勝
「あと一歩が届かない悔しさを体験して諦めずに努力した事が1つ目の勝利を呼び込んだね。朱莉、優勝おめでとう」
報告のためジャンボ邸を訪れた佐久間をハグでお祝いしつつ、「上位陣がみんなアメリカに行っているから勝って当たり前だ」
2025年11月/「大王製紙エリエールレディス」で年間女王を初戴冠
「朱莉年間女王おめでとう。1年を通して他の誰よりも強かったという証。昨年は勝つことが出来ずずいぶん悔しい思いをしたと思うが、その思いがあったからこそ、今年の成績に繋がったと思う。本当によかったな朱莉」
ジャンボ邸での報告の際もしっかりねぎらい、褒めてから「あれ、(国内)メジャーは獲ってないんだっけ?」
ジュニア選手へ
2020年2月/ジュニアレッスン会で
トレーニングをしていないと答えるジュニアに「ゴルフ(技術練習)だけやってうまくなろうと思っているのか。それは大きな間違いだ」「うまくなろうと思ったら、人よりしんどい思い、つらい思い、苦しい思いをしないと。人間というのは、苦しさとかつらさが、楽しさに、うれしさに、喜びに変わっていくんだ。レッスンをしてもらったからといって、その場ですぐにはうまくならない。1年後、2年後、3年後にうまくなろうという気持ちをもって、いいことを継続していく。そういう心構えでいかないと」
2024年2月/アカデミーのセレクションで
77歳の誕生日だった前月の24日に門下生にお祝いされ、「かわいいね。もう孫みたいなのが、一生懸命頑張ってるんだから」「もう俺のことはいいんだよ。人生がほとんど終わってんだから。だから、終わる前に、なんか良いものを見てみたいってのはあるわな。うちの女の子が頑張ってるのを」「もう“テレテレしてるやつ”はもう怒鳴り散らかすんだ。今の時期じゃない(時代に即さない)ような感じで。すぐ訴えられそうだ(笑)」