大相撲の木瀬部屋で力士間の暴力事案が起きたとして、日本相撲協会は25日、東京・国技館で臨時理事会を開いた。報告義務違反…

 大相撲の木瀬部屋で力士間の暴力事案が起きたとして、日本相撲協会は25日、東京・国技館で臨時理事会を開いた。報告義務違反などを問い、木瀬親方(元幕内肥後ノ海)を委員から年寄に降格する処分を決議した。

 暴力を振るった加害力士は幕下以下で、すでに引退届が受理されていた。

 協会の調査によると11月7日、木瀬部屋の九州場所宿舎で加害力士は、同僚である幕下以下の力士から財布の現金を盗まれたことを確認。この力士の顔面を少なくとも5~6回、拳で殴った。

 加害力士が過去にも暴力を振るっていたとする目撃証言があることから、協会は常習性があったと判断。この日の理事会では、加害力士に懲戒処分を科す場合、出場停止2場所が相当だったと確認した。

 問題は11月10日、匿名の情報で事案が発覚した。木瀬親方は、被害力士にも落ち度があるなどと判断して協会に報告していなかった。

 木瀬部屋を巡っては2022年、違法賭博をしたとして所属力士2人が出場停止などの処分を受ける事件が起きていた。