<浜松開誠館 赤き血のイレブン 18>第104回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。3年ぶり3度目の出場で、冬の全…
<浜松開誠館 赤き血のイレブン 18>
第104回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。3年ぶり3度目の出場で、冬の全国初勝利を目指す浜松開誠館は、29日の1回戦で九州文化学園(長崎)と対戦(神奈川・U等々力、午後2時10分)する。日刊スポーツでは「浜松開誠館 赤き血のイレブン」と題して、チームの顔触れを連載する。
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DF清水彩生(さき、3年)は大けがからカムバックした。7月13日に左膝内側側副靱帯(じんたい)を部分断裂。全治5カ月の重傷を負ったが、今月20日の常葉大との練習試合で実戦復帰。全国舞台を前に帰還し、「もう大丈夫です」と力強く話した。
夏前までは左サイドバックのレギュラーとして活躍。積極的な攻撃参加が武器で、チームにとっても欠かせない存在だった。負傷直後は「精神的にも辛かった」。県選手権での復帰は絶望的で、チームが敗れれば高校生活最後の大会に出場できなかった。それでも、仲間の奮起で全国切符を獲得。清水は「みんなが頑張っている姿を見て、自分もあきらめてはいけないと思った」と、地道なリハビリ生活を乗り越えた。
「復帰できたのは支えてくれた人のおかげ」。全国大会で出場するチャンスがあれば、感謝の思いをピッチで体現するつもりだ。離脱中は筋力トレーニングで下半身を強化。パワーアップして戻ってきた。試合勘やゲーム体力は「徐々に戻ってきているので問題はない」。完全復活した清水は、プレーできる喜びをかみしめながらチームのために汗をかく。【神谷亮磨】
◆清水彩生(しみず・さき)2007年(平19)10月19日、山梨県生まれ。小2から中3までフォルトゥナでプレー。172センチ、63キロ。右利き。血液型A。家族は両親、兄。