佐々木は来季、再び先発として調整を進める(C)Getty Images MLB公式サイトは現地時間12月23日、2025…

佐々木は来季、再び先発として調整を進める(C)Getty Images

 MLB公式サイトは現地時間12月23日、2025年シーズンの戦前の予想の「答え合わせ」を行った。

 9か月前、同サイトの59人の有識者たちによって予想された各地区、各リーグの優勝チームや、各タイトル獲得者の予想を再確認する特集を組んだ。両リーグのサイ・ヤング賞投手や、ドジャースの大谷翔平のナ・リーグMVPなど、いくつかの予想は見事に的中。そんな中で、残念ながら大外れとなってしまったのがナ・リーグ新人王に推されていたドジャースの佐々木朗希だった。

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 「令和の怪物」は昨オフのストーブリーグの主役だった。25歳未満の国際フリーエージェント選手としてメジャー契約を結ぶことはできないものの、逆に低予算の球団にも獲得のチャンスはあると、通常とは異なる争奪戦の様相を呈した。結果的にはドジャースがハートを射止め、最速165kmのトッププロスペクトは、2022年の完全試合などNPBでの実績から、新人王の最右翼として開幕前から注目を集めていた。

 「彼は5月中旬には右肩のインピンジメント症候群によって3か月の離脱を余儀なくされた。その時点で新人王の可能性は消滅しており、ここでその名前を挙げることはフェアではないと思うかもしれない。ただ、メジャーデビューしてからのササキは苦しんでいた」

 公式サイトは佐々木についてそう言及した。東京ドームで行われた日本でのカブスとの開幕シリーズ第2戦先発でメジャーデビューを飾ったものの、育成過程でもありイニング数や球数が序盤は制限された。待望の初勝利は、7度目の登板となった5月3日のブレーブス戦。その次の登板で負傷離脱した。

「特に制球は不安定で、34回1/3を投げて四球(22)と奪三振(24)はほぼ同じ数だった。空振り率(20.4%)もあまり良くなかった」

 その後、リハビリ期間中にチーム事情から救援転向を打診され、これを受け入れた。ポストシーズンではブルペンに弱みを抱えるチームの救世主として大車輪の活躍。ワイルドカードシリーズから地区シリーズ、ナ・リーグ優勝決定シリーズ、ワールドシリーズと投げ続け、計9試合に登板して3セーブ2ホールド、防御率0.84という数字を残した。

「ワールドチャンピオンに貢献し、終盤のリリーバーとしてインパクトを与えたかもしれない。それでもルーキーイヤーは全体的に期待外れだった。来年は先発へ再転向する見込みで、どんな投球をみせてくれるのか」

 右肩の故障や、慣れないボール、マウンド、起用法と適応を迫られた1年目を経て、来季は春季キャンプから先発投手としての調整を進める方針だ。ポテンシャルの片鱗もしっかりのぞかせた令和の怪物の2年目は、いよいよ真価が問われることになる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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