井上の表情には静かな闘志が伺えた(C)Getty Images 12月27日、サウジアラビア・リヤドで今年4度目のリング…

井上の表情には静かな闘志が伺えた(C)Getty Images
12月27日、サウジアラビア・リヤドで今年4度目のリングに上る、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が試合を前にしての意気込みを語った。「THE RING V:NIGHT OF THE SAMURAI(ナイト・オブ・ザ・サムライ)」のメインイベントで、アラン・デビッド・ピカソ(メキシコ)が相手となる防衛戦への心境を、12月23日公開となった『The Ring Magazine』公式YouTubeのインタビューの中で明かしている。
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訪れているサウジアラビアの印象を問われた井上は、「思っていたよりもリラックスしている。すごく良い国だなと思いました」と述べており、これまで試合を行ってきた諸外国と同様に、「サウジアラビアが(自分にとって)気に入る国になれば良いなと思います」と続けた。
また、”グローバルスター“という立場であり、世界中からの注目を集めている現状については、「期待されることは嬉しい。また、日本以外の国で試合ができることも嬉しく思う」と素直な想いを打ち明けている。
今回の一戦が、2025年での4度目の試合であることについても、統一王者は平然と言葉を並べる。「戦うことは苦ではないので、とても充実した1年を過ごすことが出来た」と振り返っており、対戦相手となるピカソの印象も「25歳と若く、無敗で、スーパーバンタムでは背も高く、勇敢な選手だと思います」と語っている。
インタビューではさらなる階級転向など、自身の将来像への質問も投げかけられている。井上は、「この階級(スーパーバンタム)がキツイわけではないので、やろうと思えば何試合でも出来るのですが、フェザー級に上げるタイミングは今後、陣営と相談して決めていきたいなと思っています」との意向を示しており、質問者からの、「スーパーフェザーは?」という問いには、「考えてないです」とほほ笑みながら答えた。
他にも、華々しいボクシングキャリアを歩んできている中での今後に向けた意欲として、「モチベーションは今でも高い。ボクシングが好きである以上、そこは貫けると思います」と力強く言い切っている。
そして最後の質問として、同じく12月27日にカードが組まれており、来年での対戦が有力視されている中谷潤人(M・T)を「意識しているか?」と聞かれた井上は、「このピカソ戦を頭に入れています。(その先は)この試合が終わったら考えていきたいです」と話している。
1つ1つの問いかけに対して、淡々と自身の想いを伝える井上。泰然として構えるチャンピオンは、今年最後となるリング上でどんなファイトを見せてくれるだろうか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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