石川遼が23日にS状結腸がんでこの世を去った尾崎将司さんに追悼メッセージを寄せた。15歳のアマチュアとして初めて出場し…

最年少賞金王となった2009年オフに尾崎将司氏とイベントで共演した石川遼

石川遼が23日にS状結腸がんでこの世を去った尾崎将司さんに追悼メッセージを寄せた。15歳のアマチュアとして初めて出場したプロツアー、2007年「マンシングウェアオープンKSBカップ」で初優勝。“ハニカミ王子”として注目された時期に親交を深め、千葉県内の自宅やツアー会場で直接指導を受けることも多かった。

尾崎は現行のツアー制が施行された1973年、26歳で初代賞金王に輝いた。36年後の2009年、プロ2年目の高校3年生で尾崎の最年少記録を大幅に更新し、その座に就いたのが当時18歳の石川だった。「18歳で賞金王はすごいことだと思うし、恐らく抜かれることはないだろう」というジャンボの読みは現在も正しい。

石川遼の追悼コメント

尾崎将司さんのご逝去を悼み、心よりご冥福をお祈り申し上げます。ジャンボさんには数えきれないほど多くのことを教えていただきました。冬の間、何度もジャンボさんの練習場にお邪魔しトレーニングをさせていただいた日々は、今も鮮明に心に残っています。

ゴルフの練習に入る前、まず身体の使い方を覚えるために、野球のピッチングの練習を1週間みっちりと教えてくださいました。『いつゴルフボールを打てるのだろうか』と思いながらも、その全てがゴルフに繋がっていることを後になって深く理解しました。

アイアンの練習では、同じトップの位置からダウンスイングだけでドローとフェードを打ち分ける練習を教えていただき、私がトップに上げた瞬間にジャンボさんが『フェード』『ドロー』と指示を出し、その場で打ち分けるという緊張感のあるトレーニングの日々を15年以上が経った今でもきのうのことのように覚えています。

また、私がなかなか良い成績を出せずに悩んでいる時には「いいぞいいぞ、もっと悩め。もっと深く悩め」と声をかけていただきました。それはきっとジャンボさん自身が苦労された時に重ねて、自分で考えて自分で殻を破ることが本質的に人間を強くするんだというメッセージだと受け取っています。

ジャンボさんから教わったこと、背中で示してくださったことは、今も私のゴルフの根幹として生き続けています。心からの感謝と敬意を込めて、安らかなご永眠をお祈り致します」