第104回全国高校サッカー選手権(28日開幕、国立ほか)に2大会ぶり14度目出場の北海が20年前のリベンジを果たす。1回…
第104回全国高校サッカー選手権(28日開幕、国立ほか)に2大会ぶり14度目出場の北海が20年前のリベンジを果たす。1回戦は29日に大津(熊本)と対戦する。05年初戦(2回戦)で0-4で敗れており、当時の試合映像などを見ながら士気を高めている。
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受け継がれた“北海魂”を胸に、初戦に臨む。今月、視聴覚室に集まって見つめたのは05年の北海対大津の試合映像。自分たちが生まれる前の先輩たちが涙を流す姿を目に焼き付けた。DF曵地優斗主将(3年)は「先輩たちの一つ一つのプレーに気持ちが伝わった」と胸を熱くした。
2年ぶりに北海道王者を奪還した今年の勝利のルーティンでもある。北海道大会で決勝進出を決めると、対戦相手の札幌大谷に敗れた過去の試合を何試合も見た。闘争心をより一層かき立てて大一番に臨んだ。島谷制勝監督(56)は「自分たちが『勝ちたい』だけではなく、北海としてどうなのか。心の持つパワーって半端ないので。それを引き出せたらいいなと思って」と説明する。
過去の全国での試合映像などをチーム内で共有し、いつでもチェックできるようにした。曵地は「北海道代表という自覚を持って、先輩たちが悔しい思いをしてきたのが積み重なって今回の自分たちの優勝もある。OBやいろんな関係者のためにも、自分たちがここで一旗揚げないといけない」と気持ちを高ぶらせる。
相手は今夏の全国総体準優勝の強豪。チームはすでに道外に遠征中。実戦練習で1カ月以上離れた公式戦の試合勘を取り戻している。父は元広島MF萩野英明さん(52=現北海コーチ)で、曵地とともに2年前に1年生ながらベンチ入りしていたMF萩野煌也(3年)は「攻撃のところで自分が良さを出して、違いを見せないと勝てない。そこを一番意識している」と見据えた。【保坂果那】