2025年が終わりに近づこうとしている。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を、都道府県別に振り返っ…

2025年が終わりに近づこうとしている。今年も様々なトピックスで熱く盛り上がった高校野球界の1年を、都道府県別に振り返ってみたい。

 大阪府は「激動」の1年だった。センバツ選考会で、大阪代表が選ばれず、98年ぶりに大阪代表不在というショッキングなニュースからスタートした。

 春季大会は大阪桐蔭が履正社を破り、3年ぶりの優勝を果たしたが、その「王者」が夏の代表を逃すことになった。決勝で勝利したのは東大阪大柏原で、14年ぶりの夏甲子園出場。11年夏も大阪桐蔭を破っての甲子園出場だった。

 指揮をとった土井監督は、履正社からオリックス5位でプロ入り。その後、巨人でプレーした後、社会人野球も経験。2018年に監督に就任し、決勝でタイブレークの末に「王者」を倒した。

 しかし、甲子園では尽誠学園(香川)に初戦で完封負け。98年ぶりに出場を逃したセンバツを含め、45年ぶりに大阪勢が春夏ともに甲子園で白星のない1年となってしまった。

 秋季大会では大阪桐蔭が近大付に逆転勝ちを収め、2年ぶり13回目の優勝を果たした。プロ注目右腕・吉岡 貫介投手(2年)を中心に、近畿大会では4強に進んで、来年センバツへの出場は有力。来年は大阪勢にとってもリベンジの年となる。

 冬には再びショッキングなニュースが飛び込んだ。この夏、甲子園出場を果たした東大阪大柏原が少子化などの影響により、2027年度以降の生徒募集を停止することを発表。夏決勝で大阪桐蔭を破ったチームが、数年後に閉校してしまう。高校野球を取り巻く環境が静かに激変していることを象徴しているようだ。