日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)は23日、都内で「GTPAルーキー・オブ・ザ・イヤー」と「GTPA特別賞」の…
日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)は23日、都内で「GTPAルーキー・オブ・ザ・イヤー」と「GTPA特別賞」の表彰式を行い、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞した女子プロの菅楓華がケーキなどの“スイーツ禁止”を続けていることを明かした。せっかくのオフは「おいしいものをたくさん食べたい」という20歳だが「12月はケーキとか甘いものを禁止してます。ちょっと体重が増えすぎているので」と苦笑いで告白した。
現在の体重は66kg。本来は65kgがベストだそうで、今季終盤も「スイングで体のキレの悪さを感じていた」という。しかし、このオーバーウエートは一概に悪いとも言えない。ルーキーイヤーを終えた1年前のオフは飛距離アップというより、体を、特に下半身をがっしりさせることで「球筋を安定させたい」と、必死で体重増に挑み、59kgから約5kgの増量に成功。それが結果として今季の開幕3戦連続最終日最終組というロケットスタート、9月「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」のツアー初優勝、そしてメルセデスランキング4位というブレークにつながった。
プロ2年目を終えて「今は勝手に体重が増えるようになった」のは「いいことだと思うんです」。体が“分厚く”なることは、ゴルファーとして体が強くなっていることとも感じている。食べたいケーキを我慢するのはつらいが、菅にはうれしい悲鳴でもあるのだ。
オフにはトレーニングはもちろん、スコアメークのカギを握る「100yd以内」の強化と「いろんなアプローチを増やしていきたい」とショートゲームの充実を狙う。その先にあるのは、まだ出場できていない海外メジャーへの挑戦。「アメリカのQTに出ることまではまだ考えていません」と言う一方で、それも「まだメジャーに出ていないからかも。出たら気持ちが変わるかもしれません」とも言う。「渋野さん、西郷さん、山下さんのように」とメジャーを制した先輩プロの名前を挙げて、大舞台への意欲を口にする。「複数回優勝」とともに、メジャー出場を目標に2026年を戦っていく。
この日の表彰式には菅同様にルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞した男子プロの下家秀琉も出席した。下家は来季の目標として「(米下部)コーンフェリーツアーの予選会挑戦」を明言。同ツアーの来季出場権を手にした石川遼らのように、2次予選会からの参戦も視野に入れている。大阪学院大の1年先輩・平田憲聖が今季、同ツアーから来季のPGAツアー(米ツアー)昇格を決めたことは大きな刺激になっており、同じルートをたどる青写真を胸に来季を戦っていく。(編集部・加藤裕一)