カーリング女子日本代表フォルティウスが、26年ミラノ・コルティナ五輪切符を獲得した。カナダ・ケロウナで11日(日本時間1…
カーリング女子日本代表フォルティウスが、26年ミラノ・コルティナ五輪切符を獲得した。カナダ・ケロウナで11日(日本時間12日)まで行われた五輪最終予選でプレーオフ(PO)を勝ち抜き、残り2枠に滑り込んだ。男子SC軽井沢ク、混合ダブルスの小穴、青木組は出場を逃し、日本勢では唯一の出場権を獲得。元日本代表サードの市川美余氏(36)が勝因を分析した。【取材・構成=飯岡大暉】
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まずは五輪出場が決まって本当によかった。最終予選を突破するのは簡単ではない。女子日本代表フォルティウスがしっかり勝ち取れたのは素晴らしかった。
氷の状況を把握できたことが勝因として挙げられる。ライバル米国との初戦で、自分たちのペースで試合を運び8-4で勝利。開幕6連勝と勢いに乗った。大会前に会場で事前合宿をして、氷の状態をつかんでいたのだと思う。大会を通してチームのショット成功率は86・4%でトップ。ポジション別でもリード近江谷杏菜選手、サード小野寺佳歩選手、スキップ吉村紗也香選手が8チーム中1位。世界のトップは90%前後なので、五輪で戦うために必要な数字をマークした。
崩れても立て直す強さがあった。1次リーグ7戦目のノルウェー戦は延長戦の末に9-10で敗戦。第6エンドの4失点が響いた。今大会でこの場面だけミスがつながり、大きく崩れた。ただ翌日のPO第1戦でノルウェーと再戦し6-5で勝利。終始一貫して立て直せていた。迷いがなかったのも大きい。4勝8敗の9位で五輪切符を逃した3月の世界選手権(韓国)では、チームとして作戦が定まらない場面もあった。今回は全員で納得して作戦を選び、1つの目標へゲームを作るチームワークがはまっていた。世界選手権は1点差の敗戦が4試合あったが、PO第1戦など接戦をものにする力がついた。23年にWBC侍ジャパンで優勝に貢献した白井一幸氏を招くなどしたメンタルトレーニングの効果も絶大。吉村選手が最後に投げるときのメンタル力が光っていた。
他の2種目も五輪に行く実力はあったが出場を逃した。男子はPO第2戦で、中国に対策されて敗れた。攻撃的なスタイルを捨てて守備的な戦術に変えてきたが、日本も順応する力が必要になる。混合ダブルスは1投のミスがより命取りになる厳しい種目。18年平昌から採用された種目だが、日本勢の出場はまだなく日本としての課題が残った。
女子は8大会連続出場となる。最終予選は日本がトップという自信を持って戦えたが、五輪は違う。強いチームと戦う中で、メンタルを最後までキープできるかが重要になる。20日(同21日)までカナダでグランドスラムを戦い、22年北京五輪銅メダルのスウェーデンを撃破。準決勝でスイスに1点差で敗れたものの、強豪相手にいい感触で25年を終えたと思う。五輪ではロコ・ソラーレが2大会連続でメダルを獲得しており、他国も警戒してくる。フォルティウスは金メダルを目標に掲げるが、まずは準決勝進出を期待したい。(元日本代表サード)