ソフトバンク柳田悠岐外野手(37)が23日、来季8年ぶりの30本塁打を目標に掲げた。自身が支援活動を行っている児童施設「…
ソフトバンク柳田悠岐外野手(37)が23日、来季8年ぶりの30本塁打を目標に掲げた。自身が支援活動を行っている児童施設「SOS子どもの村福岡」を訪問し、本塁打数に応じて計90万円を寄付。今季は「右脛骨(けいこつ)骨挫傷」で長期離脱があったが、子どもたちのために大台超えを誓った。38歳シーズンで30発以上を放てば、球団では南海時代の門田博光氏以来2人目の偉業になる。
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柳田が一瞬、表情を曇らせた。「足りないと思う」。18年から本塁打数に応じた寄付活動を行っている児童施設「SOS子どもの村福岡」を訪問。毎オフ1本塁打につき15万円を寄付しており、今季は「右脛骨骨挫傷」で長期離脱があった影響でポストシーズンを含め6本分の計90万円を贈った。親と離れて暮らす子どもたちの笑顔は尊く「もっと打たないといけない」と引き締めた。
通算268本塁打の「ミスターフルスイング」は変わらずアーチにこだわる。「走れないですし、守れないので、ホームランを打たないと試合に出られない。やっぱりホームランにこだわりたい」。目指すは36本塁打を放った18年以来8年ぶりの30発超え。「打てなかったら本当に終わり。そういう気持ちでたくさん打って存在価値を示せれば」と球団では南海時代の門田博光以来となる38歳シーズンでの大台を見据えた。30本を放てば計450万円の寄付。子どもたちのために今オフはフィジカルトレーニングに重点を置く。
技術とフィジカルは「もちろん両方大事」としながら「やっぱりフィジカルが落ちて技術でカバーできなくなるというパターンだと思う。やっぱりフィジカルじゃないですかね」と体を鍛え上げる。質問コーナーでは「好きなお菓子はなんですか?」と子どもに聞かれたが「お菓子は体に悪いので食べません!」と笑顔で回答した。「長くやられている方は技術がある。それでもフィジカルがついてこなくて数字が落ちると思う」。超人ボディーにさらに磨きをかけ「(30発は試合に)出ればいけると思う。無事之名馬」を目指す。
質問コーナーの後はクリスマスプレゼントを渡し、ドッジボールなどで子どもたちと交流した。「パワーをいただいています」と“ギータサンタ”は腕をまくった。【只松憲】
◆38歳以上シーズンに30本塁打 過去は15人(24度)が達成しており、10年に38歳の和田(中日)が37本打ったのが最後。ソフトバンクでは南海時代の87年に39歳で31本、88年に40歳で44本打った門田だけ。ちなみに、門田は89、90年に移籍したオリックスでも30本打っており、最多の4度もマークしている。