男子車いすテニスで、グランドスラム(4大大会)とパラリンピックを全制覇する「生涯ゴールデンスラム(GS)」を成し遂げた小…
男子車いすテニスで、グランドスラム(4大大会)とパラリンピックを全制覇する「生涯ゴールデンスラム(GS)」を成し遂げた小田凱人(19=東海理化)が23日までにWOWOWのインタビューに応じ、キャリアの青写真を描いた。
29日に放送されるドキュメンタリー番組「小田凱人 歴史を変えた19歳。だれも知らない、その先へ」の収録に参加し、2025年を振り返るとともに、26年の目標を明かした。
年明け1月18日には26年最初のグランドスラム(4大大会)「全豪オープンテニス」の開幕が控える。
-番組収録を終えての感想は
「こういうところであまり撮影したことがないので、映像がどんな感じになるのか完成が楽しみです。(今回の番組のように)ここまで振り返ることがあまりなく、普段もそんなに振り返ることはしないので、聞かれても分からないことが半分以上でした(笑い)。ただ、こういう機会でしか振り返ることができないので新鮮でした」
-9月の全米オープン優勝で生涯ゴールデンスラムを達成した今、テニス選手として小田選手が目指すところはどこか
「目指すところは明確にはなくて、最初の頃は『目標がないとダメ』と感じていた時期もありました。でも今は、なくてもいいかなと思っています。意外と成り行きでどこまで行けるのかなという気持ちが強くて。来年は年間グランドスラムを目指しますけど、その先も『ここまで』という明確なゴールはない。逆に、自分がどこまで行けるのか見てみたい気持ちです」
-どのような(車いす)テニス界の未来を描いているか
「車いすテニスとか小田凱人を応援するっていうことが、いろんな人にとってステータスになることが一番かなと思っています。F1やサッカー日本代表、野球のWBCなどは観戦したこと自体がうらやましがられるレベルですよね。自分の価値も、そのくらいまで高めていきたいです。もちろんステータスだけがすべてではないですが、結局はそこがすごく大事だと思っています」
-来年5月には20歳を迎える。26年の目標や20代で達成したいことは
「(数字を)気にしてないとは言え、10代であることを大切にしてきました。10代だからこそっていうのは結構思いながら活動してきた気がするので、それがいざ20歳になるとまた感覚も変わると思います。やってみないとわからないですけど、20歳から21歳よりも19歳から20歳のほうが変化がありそうな気がします。(10代で生涯ゴールデンスラムを達成したことは)20歳で達成するより、うれしいかもしれないですね。(20代で達成したいことは)ないかもしれないです(笑い)」
-全豪オープンが来年1月に開幕するが、前回の25年大会はA・ヒュウェット選手に敗れて準優勝。来月の全豪でどのようなプレーを見せたいか
「毎年、自分を変えていくというか、成長していくのが一番の目標です。昨年のほうが良い成績だったな、で終わらないように。そうなれば1回も負けないことにつながると思うので、強いところを見せたいですね」