高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたく…
高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたくさんいる。そのなかで未来のヒーロー発掘も含め、好プレーヤーを紹介していきたい。
33年ぶりに中国王者となった崇徳（広島）には、プロ注目左腕がいる。徳丸 凜空投手（2年）は最速140キロの直球と、スタミナが大きな武器。中国大会の全4試合で完投し、3完封を含め、防御率は0.27を誇った。
明治神宮大会では初戦敗退を喫したものの、東北の強豪・花巻東（岩手）相手に、8回3失点（自責2）と好投。三振は9個も奪って見せた。初回は、プロ注目の右スラッガーコンビ、赤間 史弥外野手（2年）、古城 大翔内野手（2年）から連続三振。赤間からは内角直球で腰を引けさせて見逃し三振。古城からは真ん中直球で空振り三振を奪って見せた。古城にはその後に本塁打を許したが、直球で果敢に勝負を挑んでいた。
中国大会では準々決勝から3戦連続完封。関西（岡山）には無四球完封を挙げ、倉敷商（岡山）、高川学園（山口）の準決勝、決勝では2日連続で、ともにわずか3安打完封劇。高川学園は1番から6番までを無安打に抑えきった。
踏み出した右足がやや伸びきった形で、上半身のパワーで投げる。それでも130キロ台後半の直球には上質な切れが感じられた。打者から見て、左腕がテークバックで体に隠れ、タイミングも取りにくい。しっかり胸を張って投げていることも、球にスピードと切れを生んでいるようだ。右打者の外角への直球は制球力抜群で、簡単にストライクが取れていることで、投球に余裕が生まれている。
一冬越え、体も大きくなった徳丸のさらなる進化に期待し、センバツのマウンドに注目したい。
