【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】◆知っておきたい!血統表でよく見る名馬【ノットディスタイム…
【栗山求(血統評論家)=コラム『今日から使える簡単血統塾』】
◆知っておきたい!血統表でよく見る名馬
【ノットディスタイム】
2025年12月20日現在で北米種牡馬ランキング第2位。2026年の種付け料はイントゥミスチーフ、ガンランナーと肩を並べる25万ドルに設定されました。アメリカを代表する名種牡馬の1頭です。7年連続北米リーディングサイアーの座を確定的としているイントゥミスチーフより9歳若く、年が明けてもまだ12歳。いずれ首位に立つ可能性も大いにあるでしょう。
現役時代にイロコイS(米G3)を勝ち、BCジュベナイル(G1)はクビ差2着。2歳時のわずか4戦で競走生活を終えました。
父は米リーディングサイアーのジャイアンツコーズウェイで、ストームキャット系に属しています。リアムズマップ(BCダートマイル、ウッドワードS)の半弟にあたり、2代母ヤダヤダは女傑タウィー(ドクターフェイガーの半妹で2年連続米最優秀スプリンター)を2×3で持っています。この異様な牝馬クロスがリアムズマップとノットディスタイム兄弟の活力の源となっていると思われます。
種牡馬としては弟のノットディスタイムのほうが上(兄は現時点で北米種牡馬ランキング17位、2026年の種付け料は5万ドル)。アップトゥザマーク(米最優秀芝牡馬)、エピセンター(米最優秀3歳牡馬)、シベリウス(ドバイゴールデンシャヒーン)などコンスタントに活躍馬を出しています。
ダートだけでなく芝でも走れるのがセールスポイント。配合次第でさまざまな距離適性の仔を出しています。日本ではロッシニアーナがダート路線で活躍しており、現在3勝クラスに在籍しています。デルマーデビュタントS(米G1・ダ7ハロン)を勝った牝馬プリンセスノーアはわが国に輸入されて繁殖牝馬となり、キタサンブラックとの交配でプラウディッツを産みました。12月20日の中山新馬戦(芝2000m)を快勝しています。
◆血統に関する疑問にズバリ回答!
「種牡馬の年間最多勝記録は?」
中央競馬ではサンデーサイレンスが2004年に記録した328勝が歴代最多勝です。地方競馬はサラブレッド競馬に限定するとサウスヴィグラスが2018年に記録した432勝が最高です。