シート争いで敗れ、来季からテスト兼リザーブドライバーとなる角田(C)Getty Images 無念の結果は、ともすれば必…

シート争いで敗れ、来季からテスト兼リザーブドライバーとなる角田(C)Getty Images
無念の結果は、ともすれば必然だったのかもしれない。現地時間12月19日、英衛星放送『Sky Sports』のコメンテーターを務めるテッド・クラビッツ氏は、今季限りでF1のレースシートを失う角田裕毅について「気の毒に思う」と吐露。将来的な復帰の可能性にも言及した。
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結果が全ての世界において角田もシビアに評価された。
第3戦の日本GPからリアム・ローソンとの交代という形でレッドブルのセカンドシートに抜擢された25歳だったが、「じゃじゃ馬」と揶揄されるマシン『RB21』への適応、そして絶対的エースであるマックス・フェルスタッペンが優遇される環境に苦心。最終的に33ポイントを稼ぐにとどまり、「アイザック(・ハジャー)に秘められた驚くべき可能性に賭けるべきだと思った」(ローラン・メキース代表談)とテスト兼リザーブドライバーへの配置転換が決まった。
姉妹チームのレーシングブルズでの居場所も与えられず、文字通りの競争に競り負ける形となった。そんな角田の現状についてクラビッツ氏は「間違いなく良いドライバーだし、F1界にとって感じのいい若者だ。でも、ツノダが再びF1のシートに戻れるかどうかは、正直に言って分からないよ。私自身は彼に戻ってほしいと思っているが、どうやって可能なのかが見えない」と指摘。本人が嘱望するF1復帰の道のりが限りなく険しいものであると断じた。
「いまやツノダはホンダのリザーブドライバーではない。あくまでレッドブルのリザーブドライバーなんだ。F1復帰を目指す上で役立ったかもしれないアストンマーチンとホンダの繋がりを、自分から断ち切ったようにも見える。そうなると、レッドブルのドライバー枠に戻る未来も見えない」
もっとも、「彼だけの責任ではない」と言及するクラビッツ氏は、「ツノダはチームが望むことはすべてやったんだ」と強調。その上で「アブダビではランド・ノリスを芝生側に押し出そうとしたり、牽制したり、チームのためにできることはすべてやっていた。だからこそ、私はツノダを本当に気の毒に思うんだ」と続けた。
来季のチーム構想公表後に「F1は僕の人生そのもの。(インディカーなど)他の挑戦をするのは時期尚早だ」とも訴えていた角田。本人の言葉にあるように、切なる希望はF1キャリアの継続だが、乗り越えるべき壁はとてつもなく大きいと言えよう。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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