<「ゴールドラッシュ」アマチュア選手の今後>「ゴールドラッシュ」と化す日本人アマチュア市場を展望する連載企画第4回は、米…
<「ゴールドラッシュ」アマチュア選手の今後>
「ゴールドラッシュ」と化す日本人アマチュア市場を展望する連載企画第4回は、米国への野球留学を仲介大手「GXA」海外留学事業のグループ長を務める石井純平さん(32)だ。野球留学を成功させる上で大切な考え方を説きつつ、スポーツビジネス化する米国大学野球の特徴を語ってもらった。
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野球留学を成功させるためには、まず大きな誤解を解く必要がある。石井さんは「選手や親御さんと面談する中で、必ず勉強はどれぐらい頑張れるかを聞くんです。アメリカで野球だけをやりたいと答える子には、『じゃあ留学は向いてないと思うよ』という話はします。野球のために勉強を頑張るスタンスがないと、お金と時間が無駄になってしまう」と念押しした。
最優先課題は、英語の習得だ。各大学では出願までにTOEFLなどの公開テストで必要なスコアを取ることが求めており、石井さんが務めるGXAでは留学希望する学生には高3から毎週英語のレッスンを行う。部活引退後は週5回みっちりと受けることで「英語を克服し、勉強への耐性が付くと思ってます」と狙いを語る。
野球の実力はもちろん高い英語力があれば、スタンフォード大・佐々木麟太郎内野手(20)やジョージア大・石川ケニー投手(21)が所属する超ハイレベルな全米大学体育協会(NCAA)ディビジョン1の大学に進むチャンスも出てくる。同リーグからはMLBドラフトにも毎年数多くの選手を送り出すが、各大学は40、50人ほどの少数精鋭。野球部に入ることすら狭き門だ。環境への順応や野球での実績を作るために、2年制の短期大学→4年制大学へ編入する例も少なくない。
18年から始まったトランスファー・ポータル制度が、大学間の活発な移籍を後押しする。さまざまな理由から他校への転校を希望する選手の一覧を登録する公式データベース。各大学の関係者が常にリストをチェックしながら、補強ポイントと合致した選手獲得を目指す。
「大学スポーツもビジネス。監督やコーチも頻繁に代わるので、そのタイミングで移籍する選手も珍しくない」。よりよい条件を求めて学校を転々とする姿は日本にはない。まるで別世界だ。【平山連】