12月23日(火)に浦和競馬場で行われるゴールドカップ(3歳上・SI・ダ1400m)。2021年から南関東のローカル…

 12月23日(火)に浦和競馬場で行われるゴールドカップ(3歳上・SI・ダ1400m)。2021年から南関東のローカルグレード最上位となる「SI」に格上げされた。1着賞金はダートグレード競走並みの3100万円で、スプリントやマイル路線の強豪が集う。

 今年も好メンバーが揃った。連覇がかかるアウストロをはじめ、さきたま杯2着の実績を持つムエックス、スパーキングレディーCを制したフェブランシェなどが激突する。南関東の短距離戦線を締めくくる一戦で、祝杯をあげるのはどの人馬か。発走予定日時は23日(火)の17時35分。主な出走予定馬は以下の通り。

■ティントレット(牡4、大井・荒山勝徳厩舎)

 3歳春までは中距離戦を使われ、ダート三冠路線に進んだが、初の1200m戦だった優駿スプリントを制して路線転向。その後も北海道スプリントCで3着に好走したほか、今春にはプラチナCで重賞2勝目を飾った。前走のテレ玉杯オーバルスプリントは1コーナーで狭くなったうえ、道中モマれる競馬になったのも痛かった。スムーズに運べれば上位争い。3つ目のタイトルを手にし、来年はさらなる大舞台を目指したい。

■アウストロ(牡5、浦和・小澤宏次厩舎)

 昨年のゴールドCで重賞初挑戦を迎えると、ダートグレード競走での勝利経験があったスマイルウィなどを破って、いきなりタイトルを手にした。続いて名古屋に遠征し、梅見月杯を制覇。さきたま杯は9着に敗れたが、テレ玉杯オーバルスプリントで2着と、JRA勢が相手でもひけをとらない実力を見せた。前走の笠松グランプリは4着だったが、走り慣れた地元の左回りに戻って、巻き返しと連覇を狙う。

■フェブランシェ(牝5、大井・藤田輝信厩舎)

 JRAでは3勝クラスで頭打ちだったが、昨秋に南関東へ移籍すると、適性がハマったのか才能開花。暮れの東京シンデレラマイルを5馬身差で圧勝し、今年はクイーン賞5着を挟んで、しらさぎ賞、スパーキングレディーCを連勝した。秋はレディスプレリュード4着のあと、アメリカのBCフィリー&メアスプリントを目指したが出走取消。今回はその悔しさをぶつけて、いい形で年内最後を締めくくりたいところ。

■エナジーポコアポコ(牡5、浦和・繁田健一厩舎)

 近走は差し、追込の競馬を続けていたが、前走のまがたま賞で新たな一面を見せた。スタートすると野畑凌騎手が気合いを付け、道中は2番手を確保。勝負どころから雰囲気よく進出すると、上がり最速の末脚を繰り出して、3馬身差の完勝で優先出走権を手にした。前々で運びながら、これまでと同じ決め手を発揮できたのは大きい。今回も同様に位置をとって競馬ができれば、実績馬が相手でも決して侮れない。

■ムエックス(牡7、船橋・張田京厩舎)

 昨年の春から7連勝を飾って本格化すると、今年は川崎マイラーズ、オグリキャップ記念を制覇。さらに、さきたま杯2着、テレ玉杯オーバルスプリント3着と、ダートグレード競走でも好走し、国内トップクラスの実力を見せている。前走のマイルグランプリは伏兵の強襲を許したが、1600mよりは1400mが向く。1ハロンでも距離が短くなるのはプラス。7歳暮れを迎えたが、まだまだ後輩たちに王者の座は譲れない。

■ギャルダル(牡7、船橋・川島正一厩舎)

 地方競馬で屈指の良血きょうだい。3つ下のミスカッレーラは23年ローレル賞の覇者。4つ下のプラウドフレールは今年のマリーンCなど重賞4勝を挙げている。ギャルダル自身も活躍馬で、3歳時に東京ダービーで2着に入ったほか、23、24年にフジノウェーブ記念を連覇した。しばらく勝ち星からは遠ざかっているものの、前々走のプラチナCで2着と実力は健在。ひさびさにタイトルを手にし、一族の名をさらに高めるか。

(文:中川兼人)