「フィギュアスケート・全日本選手権」(21日、国立代々木競技場) 26年ミラノ・コルティナ五輪の最終選考会の女子フリー…
「フィギュアスケート・全日本選手権」(21日、国立代々木競技場)
26年ミラノ・コルティナ五輪の最終選考会の女子フリーが行われ、今季限りで現役引退を表明しているSP首位の坂本花織(25)=シスメックス=はフリー154・93点、合計234・36点をマークし、1985年から8連覇した伊藤みどりさん以来史上5人目となる5連覇を達成。日本女子初の3大会連続五輪代表入りを決めた。年齢制限のため五輪選考外の島田麻央(17)=木下グループ=がフリー148・75点、合計228・08点をマークし、2年連続2位。千葉百音(20)=木下グループ=が、SP4位から逆転で3位表彰台にのり、選考上のライバルとみられていた渡辺倫果を上回り、自身初の五輪代表入りへ前進した。GPファイナル2位の中井亜美(17)=TOKIOインカラミ=は4位で代表入りが確実となった。五輪代表は、全競技終了後に行われる選考委員会を経て発表される。
冒頭のダブルアクセルを決めると、続く3回転フリップ、3回転ルッツ-2回転トーループも着氷した。後半の3回転サルコー、3回転フリップ-3回転トーループ、ダブルアクセルからの3連続ジャンプも決めきり、最後の3回転ループも鮮やかにまとめた。
両手を広げてのフィニッシュ後、坂本は両手で顔を覆い涙。リンクサイドや観客席では長年切磋琢磨してきた樋口新葉、三原舞依ら仲間たちも涙を流した。キスアンドクライでその姿をみた坂本は「泣いてる!」と感動した表情を浮かべ、得点を見届けると、天を仰いで涙。コーチと力強く抱き合った。
「もううれしいの一言に限ります。いつも練習している気持ちで1つ1つ丁寧に集中して演技することができた。きょうの演技は満足です。本当にそれが1番安心しました。1回目と2回目との目標度合いが違って、出てからの目標が明確になったので。そこを達成したいので。五輪へのスタートが切れた」と涙ながらにうなずき「1番の目標は団体と個人でメダルをとること。目標に向かって頑張りたい」と、誓った。