ジョシュアの前に成す術なく、敗れ去ったジェイク(C)Getty Images 元世界王者に圧倒された“代償”は、あまりに…

ジョシュアの前に成す術なく、敗れ去ったジェイク(C)Getty Images
元世界王者に圧倒された“代償”は、あまりに大きすぎた。
現地時間12月19日に米フロリダ州マイアミのカセヤ・センターで行われたボクシングのヘビー級8回戦で、「お騒がせYouTuber」として人気を博するジェイク・ポール(米国)は、元WBAスーパー・IBF・WBO世界ヘビー級統一王者アンソニー・ジョシュア(英国)に6回TKOで敗北した。
【動画】お騒がせYouTuberがグロッキー状態に 相手の顎を粉砕したジョシュアのKOシーン
序盤から元世界王者の凄まじいプレッシャーを前に後手に回ったジェイクは、強引にクリンチをする姿が悪目立ち。体格、実績、そしてボクサーとしての実力が段違いなマッチメイクにも「俺は世界を驚かせる」と豪語していた28歳だったが、最後の最後まで反撃の意志すら見せられず……。防戦一方となった様は、国内外のメディアで「茶番劇」と揶揄されるお粗末さだった。
文字通りボコボコにされた。6回に顎に強烈な右ストレートを浴び、口から出血も見られたジェイクは、試合後に病院へと直行。検査の結果、2か所を骨折する重傷を負っていたと明らかになったという。
やはりSNSで自身の状態を報告したジェイクは、「顎の両側にチタンプレートを2枚ずつ入れて、数本の歯を抜歯した。ここから7日間は流動食のみで、俺は固形物を一切食べられない」と吐露。計4度のダウンを喫した挑戦的な試合のダメージの大きさを記した。
もっとも、周囲はジェイクに冷ややかだ。英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』は「ジェイクはジョシュアの146発のパンチによってクリスマスも台無しとなった。彼は七面鳥のディナーすらありつけない」と皮肉を展開した。
また、同局は、ジョシュアに対して16発しかパンチを当てられなかったSNSの人気者が挑んだ試合の無謀さと危険性、そして娯楽性に偏りすぎている昨今のボクシングを糾弾するように訴えている。
「ポールは顎の両側を骨折し、試合後に病院に搬送された。しかし、彼は治療後にレントゲン写真をSNSで投稿して、またしても馬鹿げた自己宣伝にふけった。そもそも起こるべきではなかった試合に何の意味があったのか。そして、今回の試合はアメリカ合衆国におけるボクシングがいかに衰退しているのかを悲しく思い出させるだけだった。目を隠せ、モハメド・アリ。いますぐテレビを消してくれ、ジョー・ルイス、シュガー・レイ・ロビンソン、そして20歳の頃のマイク・タイソン。ボクシングのレジェンドたちは、この茶番劇のような“戦い”に怒り狂うだろう」
無残な形でマットに崩れ落ちたジェイク。この試合結果を受けてもなお、彼らは挑戦を続けるのか。今後の動静が注目される。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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