中日・根尾昂投手(25)が打者本職のOBたちに打ち勝ち、本塁打競争を制した。20日、大阪桐蔭時代を過ごした第2の故郷・大…

中日・根尾昂投手(25)が打者本職のOBたちに打ち勝ち、本塁打競争を制した。20日、大阪桐蔭時代を過ごした第2の故郷・大阪で行われた「第3回 夢道場野球教室」にプロ入り後初めて参加。集まった約150人の小学生を豪快なスイングで夢中にさせた。

オリックス森友哉捕手(30)、同育成の香月一也内野手(29)、DeNA藤浪晋太郎投手(31)、18年春夏甲子園連覇の同期で、ロッテ藤原恭大外野手(25)が参戦したホームラン競争で、根尾は8スイング中5本が鋭くスタンドイン。投手登録だが、野手を差し置きトップに立った。「8の8はいかなかったですね」とジョークを交えつつ「トレーニングが実を結んでいます…ここで発揮するなって話ですよね」と笑った。

この日は、球場内外で同級生たちとイベントを後押し。関係者の出入り口では、同級生のNTT西日本・小泉航平捕手(25)、東京ガス・中川卓也内野手(25)、同大でプレーしたのち、現在丸紅で勤務する青地斗舞さん(25)が関係者受付を担当。根尾は和やかな表情で当時主将だった中川をセンターに、同期5人での集合写真の輪に入った。

「舞洲(まいしま=大阪市此花区)も第2の故郷のような場所で」。初心に返ると打ち明けた球場は、本イベント会場から車で約15分ほど北西にある、高校野球大阪大会決勝の会場・大阪シティ信金スタジアム。母校OBにとっても熱戦の数々を繰り広げられた球場で、オリックス2軍球場・杉本商事BS近くに所在。現在、杉本-へのバス移動でも当時と同じ道を通る。「毎回『この道を通ってきたな』と球場に入ります」。あの頃を思い出す瞬間を、にこやかに振り返った。

22年の途中、投手に転向し、来季は投手5年目、勝負のシーズンになる。今季は1軍で4試合に登板。プロ通算34登板で白星はないが、来季を見据え、オフも地道にナゴヤ球場で汗を流す。「同級生に会えるのもそうですし、森さんや香月さん、藤浪さんと同じ野球をやれていることが、それだけで僕は大満足です」。OBたちとたっぷり英気を養い、飛躍を目指してまた1歩踏み出す。【中島麗】