<練習試合(40分×3本):浜松開誠館4-0常葉大>◇20日◇静岡・浜松全国高校サッカー選手権に出場する浜松開誠館が20…
<練習試合(40分×3本):浜松開誠館4-0常葉大>◇20日◇静岡・浜松
全国高校サッカー選手権に出場する浜松開誠館が20日、浜松市内で常葉大と練習試合(40分×3本)を行い、4-0で快勝した。約2週間ぶりの実戦ではMF川合亜門主将(3年)が2得点を挙げると、ケガから復帰したFW田窪悠己(3年)も1ゴール。チームの生命線でもある守備も無失点に抑えるなど、29日の九州文化学園(長崎)との初戦に向けて順調な仕上がりぶりを見せた。
◇ ◇ ◇
浜松開誠館が大学生に実力で上回った。1本目の序盤は押し込まれたが、自慢の堅守でゴールを死守。大崩れしない守備で試合のリズムを作ると、徐々に本領を発揮した。2本目の6分、ハイプレスから敵陣でボールを奪い、川合が左足でネットを揺らした。頼れる主将は「チームとして1年間取り組んできた形で取ることができた」。理想の堅守速攻でスコアを動かし、同13分にはCKの流れから再び川合が追加点。大学1、2年生主体の「格上」にも球際の局面で対等以上に渡り合った。
収穫も多かった。メンバーを総入れ替えした2本目の途中からケガ明けの田窪やDF清水彩生(さき、3年)が実戦復帰した。青嶋文明監督(57)は「ケガ人も戻ってきて、県大会の時より層は厚くなってきている」。藤枝東との県選手権決勝以来約1カ月ぶりの実戦となった田窪は3本目にゴール前のこぼれ球を右足で押し込んだ。チームの得点源も結果で復調をアピールし、「フルパワーではなかったけれど、ゴール前のクオリティーは出せたと思う」とうなずいた。
先発争いはまだ横一線。この日は、出番が少なかったDF水野斗葵(とうき、3年)やMF宗像玲瑠(れいる、2年)が先発出場した。センターバックの水野は空中戦での強さを発揮し、「自分の特徴は出せた」。大会本番に向けた「アピール合戦」でチームはさらにレベルアップしている。
指揮官も選手の奮起に目を細めた。「練習でやったことをゲームで実践できることが今年の良さ。(仕上がりは)順調だと思う」。今後は全国選手権に出場する2校と練習試合を行う予定で、「そこでさらに自信を深めつつ、先発メンバーを固めていきたい」と先を見据えた。
勝つための準備は着々と進められている。川合は「スタメンで出ている選手も油断できないぐらい状態はいいと思う。全員がチームをよくしようという気持ちでやれている」と手応えを口にした。九州文化学園との初戦まで約1週間。結果と試合内容の細部を詰め、総仕上げに入る。【神谷亮磨】