2年連続で世界一となったドジャース。スターが居並ぶ名門は、まさに黄金期を迎えている(C)Getty Images 必然の…

2年連続で世界一となったドジャース。スターが居並ぶ名門は、まさに黄金期を迎えている(C)Getty Images

 必然の数字が明らかになった。現地時間12月19日、MLBは、2025年のぜいたく税(CBT)を確定させたと公表。大谷翔平を中心に、ムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマン、山本由伸、ブレーク・スネルらスター選手との大型契約を締結させているドジャースが総年俸額(4億1734万1608ドル=約658億円)でトップとなった。

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 基準額からは大幅に超過した。2位となったメッツとも7067万1152ドル(約110億円2469万円)の差を生んだドジャースは、ペナルティとして支払うCBTの額(1億6940万ドル=約264億2640万円)だけで、カージナルス、ロッキーズ、レッズ、ブルワーズ、ツインズ、ナショナルズ、ガーディアンス、アスレチックス、パイレーツ、レイズ、ホワイトソックス、マーリンズを凌駕。ちなみに昨年度の金額と比較しても9000万ドル(約140億4000万円)も上回った。

 豪華絢爛なチームを運営する上では必然的な“ペナルティ”と言えよう。その経営規模の大きさを物語る数値は、米記者も大々的に伝えている。米版『Yahoo! Sports』のジャック・ベアー記者は「ドジャースが途方もない額の資金を費やしてきたことは、複雑な会計処理をしなくても明らかだ」と指摘した。

「ここ10年間、ドジャースは野球界で最も収益性の高いローカルケーブルテレビ局との契約の恩恵を受けてきた。そしてMLBで最大級のファンベースを擁し、スポーツ界最高のバーゲンとも言えるショウヘイ・オオタニとの契約による経済的恩恵も享受している。そうした流れから金持ちはますます金持ちになり、金持ちになり続けている」

 ワールドシリーズ連覇も果たし、莫大な投資の成果を上げているドジャース。一方で他球団との資金力の格差を生んでもいる彼らの成功は、米球界におけるサラリーキャップ制度導入の後押しにもなり得るという。ベアー記者は、こうも論じている。

「MLBと選手会が次期労使協定の交渉に臨む際に、ぜいたく税の現状は議題となる。選手会は数十年にわたってサラリーキャップ導入を絶対に認めない姿勢を貫いているが、オーナーたちの後押しを受けるMLB側は、実質的なサラリーキャップ導入を強く推進している。彼らにとってドジャースの近年の成功は、格好のスケープゴートとなっている」

 なお、基準額を超えたのは、ドジャースを除いて8球団も存在。メッツ、ヤンキース、フィリーズ、ブルージェイズはCBTの支払いに加えて、次回ドラフトでの指名権が10位分繰り下がる。そしてパドレス、アストロズ、レッドソックス、レンジャーズも超過規模に応じたペナルティを課されることになっている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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