阪神タイガースOB会長の掛布雅之氏(70)が20日、大阪市中央区の大阪高島屋で、タレントの松村邦洋(58)と殿堂入り記念…

阪神タイガースOB会長の掛布雅之氏(70)が20日、大阪市中央区の大阪高島屋で、タレントの松村邦洋(58)と殿堂入り記念のトークショーを開いた。

4代目ミスター・タイガースと芸能界きっての虎党との顔合わせだけに、阪神関連の中身の濃い話がたっぷり。故遠井吾郎氏との逸話や入団間もない掛布氏が田淵幸一氏(79)の落ちてこない打球に仰天した話などを披露し、会場に集まったファンをわかせた。

一方、会場をしんみりさせたのは、甲子園に掛布氏、田淵氏、江夏豊氏が集まった今年4月25日のレジェンドデー。3代目と4代目のミスター・タイガースが登場する日だけに「その日に江夏さんをお呼びするのが一番いいんじゃないか」と来場を打診した。江夏氏は体調の不安を抱えながら「行く!」と二つ返事で甲子園にやってきた。江夏氏が座る車椅子をやっとの思いでグラウンドに押し上げ、掛布氏が押してマウンドへ。「甲子園、どうですか?」と問いかけた掛布氏に「ええなあ。もう2度とこのマウンドに立つことはないんやろな」と江夏氏はつぶやいた。

ふと江夏氏の肩に触れると、かつては盛り上がっていた筋肉がすっかり落ちているのに気付いた。涙をこらえ「ぼくは打席で構えます。田淵さんもミットを構えますので、車椅子に乗ったまま投げるかっこうでかまいませんので、して下さい」と頼んだ。そうしたら江夏氏は立ち上がった。その姿に「田淵さんも泣いてました」と、掛布氏は背後に感じた田淵氏の様子を明かした。

セレモニーを終えて控え室に入ると、田淵氏も江夏氏も掛布OB会長に感謝。「この3人がそろうことは2度とないだろうな」「うん、いい記念だった」と、忘れられない1日を3人でかみしめ合ったという。