エンゼルスのタイラー・スカッグス投手が19年に薬物の過剰摂取で死亡した事件を巡って遺族が球団を訴えている裁判で、エンゼル…

エンゼルスのタイラー・スカッグス投手が19年に薬物の過剰摂取で死亡した事件を巡って遺族が球団を訴えている裁判で、エンゼルス側が和解に応じたと19日(日本時間20日)、ESPNなど複数の米メディアが伝えた。「陪審員の2日以上にわたる審議の末、評決が遺族に有利な方向に向かう可能性を示唆する問い合わせを受けての決定」だったという。遺族側は1億1800万ドル(約183億円)の損害賠償を求めていた。和解の条件は明かされていない。

地元紙OCレジスター電子版によると、陪審員の審議ではスカッグス投手の経済的な被害額を6000万~8000万ドル(約93億~124億円)、懲罰的損害賠償を1000万~2000万ドル(約15億5000万~31億円)、精神的損害を500万~1500万(約7億7500万~23億3000万円)と暫定的に試算。球団の賠償額は1億ドル(約155億円)に近かったと地元紙ロサンゼルス・タイムズ電子版が伝えた。

スカッグス投手は19年7月、チームがレンジャーズ戦で遠征に出たテキサス州内のホテルで就寝中、自身の吐き下した物によって窒息死。検視の結果、体内からアルコールとオピオイド系の鎮痛剤成分が発見された。この事件を巡り、エリク・ケイ元球団広報が死亡につながる薬物を与えたなどの罪で22年の禁錮刑を言い渡されている。