NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26ディビジョン2 第2節2025…

NTTジャパンラグビー リーグワン2025-26
ディビジョン2 第2節
2025年12月21日(日)13:05 釜石鵜住居復興スタジアム (岩手県)
日本製鉄釜石シーウェイブス vs 日野レッドドルフィンズ

日野レッドドルフィンズ(D2)

日本製鉄釜石シーウェイブスとの試合に向け、苑田ヘッドコーチからパスに関してコーチングを受ける日野レッドドルフィンズの金昂平選手

金昂平がそのプレーでチームに今季初勝利を手繰り寄せる。開幕戦でフルバックの先発メンバーに抜擢された若手の成長株。第2節の日本製鉄釜石シーウェイブス(以下、釜石SW)戦でも2試合続けて先発メンバーに選ばれたことは、チームからの期待の表れだ。リーグワン2キャップ目となる日曜日の試合では「ぜひトライも奪いたい」とチームを今季初勝利に導く決意だ。

金は今年2月に明治大学からアーリーエントリーで日野レッドドルフィンズ(以下、日野RD)に入団。そこからトレーニングを重ね、体重も昨季より4~5kg増やし現在は90kg弱にパワーアップ。そうやって相手に当たり負けない体を作ってきたつもりだったが、リーグワンでのデビューはどうだったのか。

「やはりフィジカルの強さは大学のときと比べて強かったです」と金はその点について素直に認める。一方で、自身のプレーが通用するところも多く実感したという。

「僕の持ち味だと思っているアタックでのスピード、ボールキャリーの部分は通用すると感じましたし、磨いていきます」ときっぱり。開幕先発を告げられたときも「最初はびっくりしましたが、うれしかったですし、試合が近づくにつれてワクワクしかなかった」という。開幕戦では「カウントダウンの数字が進むごとに『リーグワンの試合開始はこういう雰囲気なんだ』と気持ちが入っていった」。ハートの強さも金の大きな武器だ。

「相手との間合いについては改善していきたいですが、そういった点もチームの先輩たちから話しかけてくれて、いろいろと学ばせてもらっています。日野RDはそういった家族のような絆があるチームで、結束が強くて本当に入団して良かったと思っています」

試合まであと2日に迫った全体練習後には、言葉を交わしながらじっくりと時間をかけ苑田右二ヘッドコーチと何度も何度もパスを交換する金の姿があった。

「僕だけ見ていただいているわけではないと思うのですが」と前置きしつつも金は「苑田ヘッドコーチから声を掛けていただいて、ボールを手放すタイミングやフォロースルーといった投げ方の基本の部分からあらためて確認しました。苑田ヘッドコーチからも『自分らしいプレーでチームに勢いをつけてもらいたい』と言われました」。

スピードと切れ味あふれるボールキャリーには定評がある。「声援も力にして、持ち味であるアタック全般でチームの勝利に貢献したい」。釜石鵜住居復興スタジアムでどんな驚きを彼がもたらしてくれるか、楽しみでならない。

(関谷智紀)