トヨタ・ガズーレーシングは、TGR WRCチャレンジプログラム5期生となるドライバーの最終選考を12月5日〜11日にフィ…

トヨタ・ガズーレーシングは、TGR WRCチャレンジプログラム5期生となるドライバーの最終選考を12月5日〜11日にフィンランドで実施し、箕輪大也とジール・ジョーンズの2名が、2026年からプログラムに参加することを発表した。
(以下、発表内容)



TOYOTA GAZOO Racing WRC チャレンジプログラム
2026年より活動開始するドライバー5期生が決定

TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は、WRCで活躍できる日本人ドライバーの発掘・育成を目指すTGR WRCチャレンジプログラムの5期生の最終選考を12月5日から11日にかけてフィンランドで実施。選考の結果、箕輪大也、ジール・ジョーンズの2名が5期生のドライバーとして2026年よりプログラムに参加します。

2025年の選考会は、9月下旬に幸田サーキット(愛知県)で実施した1次選考、2次選考からスタート。フィンランドから来日した講師陣の評価により、上限の応募者100名から5名が2次選考を通過しました。最終選考にはMORIZO Challenge Cup(MCC)でシーズンチャンピオンとなった大竹直生が合流し、6名の候補者がフィンランドの北部、ラップランドでトレーニングキャンプに参加しました。

1週間のスケジュールはフィジカルテストから始まり、その後は5日間にわたり様々な車両での氷上走行テストを実施。ミッコ・ヒルボネン、ヨウニ・アンプヤ、ヤンネ・フェルムの3名の講師がそれぞれの候補者の横に乗り、フィードバックを行いながら走行を重ねました。過去に最終選考の経験があった候補者は各々前回の課題を克服してきた成長を見せ、雪上・氷上での走行経験がほとんどなかった候補者は新しい環境で著しい成長を見せるなど、全員が非常に高いポテンシャルを発揮しました。講師陣は、グループ全体のレベルが非常に高かったと評価し、中でも特に優れたパフォーマンスを発揮した箕輪大也とジール・ジョーンズを5期生として選出しました。

すでにドリフトのカテゴリーで活躍し成功を収めてきた16歳の箕輪大也は戦いの舞台をラリーに変え、新しい挑戦に踏み出します。一方、日本人の母親とニュージーランド人の父親を持ち、ニュージーランドでラリーを始めたジョーンズは、今年はMCCへの参加を通して日本でラリーに挑戦し、スキルの向上を図ってきました。2人は来年上旬にフィンランドへ拠点を移し、集中的なトレーニングプログラムを開始します。トレーニングではドライビング、ペースノート、フィットネスを包括的に行い、夏頃にはRally4にて欧州内のラリーに参戦することを目標にしています。

TGR-WRTには、すでにGR YARIS Rally1でWRCにフル参戦している1期生の勝田貴元を始めとし、2026年はRally2でWRCイベントにフル参戦予定の2期生の山本雄紀、2026年からRally2にステップアップし欧州のラリーを中心に参戦する後藤正太郎と松下拓未、そしてRally3にステップアップする4期生の尾形莉欧、柳杭田貫太がおり、新しいドライバーは先輩たちの背中を追いながら多くを学ぶことが期待されています。

ミッコ・ヒルボネン(チーフインストラクター):
今回も非常にレベルの高いグループで、良い選考会になりました。候補者たちのレベルは拮抗しており、選考は簡単ではありませんでしたが、その中でも特に素晴らしいパフォーマンスをした二人を選びました。ジールは昨年は少しアグレッシブすぎたところがありましたが、今年は常に安定したドライビングで全ての領域において成長を見せました。箕輪はその若さにも関わらず格段のハンドリングスキルを発揮し、どの駆動方式のクルマでも良い結果を残しましたし、プレッシャーのかかる状況でもうまく対処しました。非常に高いポテンシャルがあるドライバーを選ぶことができて満足しています。また、今回選ばれなかったドライバーたちもそれぞれが成長を見せてくれたことをとても嬉しく思っており、彼らの今後の活躍にも期待しています。

箕輪大也(ドライバー)




選んでいただけてとても嬉しいです。これまでサポートしてくれた方々や家族に感謝しています。最終選考では皆のレベルがとても高いとわかっていたので毎日自分の限界に挑戦しました。今回の選考を通してコーチ陣から様々なアドバイスをいただき多くの学びがありました。このプログラムはWRCドライバーになるための大きなチャンスだと思うので、これからもコーチたちにたくさん質問をして成長したいです。

ジール・ジョーンズ(ドライバー)





目標としていたプログラムに加入できることになり非常に嬉しく、ホッとしています。今年は2度目の挑戦だったのでよりリラックスし、選考のプロセスを楽しむことができました。昨年はプッシュしすぎてしまいましたが、今回は辛抱強く、クリーンでスムースな走りができたと思います。このプログラムは、私が次のステップに進むための最高の機会ですが、自分の目標であるWRCチャンピオンになるための最初のステップに過ぎないので、最終的なゴールに向かって努力を続けます。