高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたく…
高校野球界では2025年も、たくさんのヒーローが誕生した。秋からの新チームにも、2026年度に輝きを増しそうな選手はたくさんいる。そのなかで未来のヒーロー発掘も含め、好プレーヤーを紹介していきたい。
花巻東(岩手)の投手陣を支えるのは萬谷 堅心投手(2年)。1年秋からマウンドに上がり、今年のセンバツも経験。リリーフ登板でチームの8強入りに貢献した。新チームになってからは背番号もエース「1」を背負い、岩手大会、東北大会の優勝に貢献。萬谷なしでは、花巻東の投手陣は語れない。
明治神宮大会の初戦、崇徳(広島)相手に9回完投勝利を手にした。走者を出しながらも、要所で得点を与えず安定した投球を見せた。生命線である低めの変化球は、右、左打者問わず決まり、左打者には外角のスライダー、右打者には外角のチェンジアップと、面白いように決まっていた。東北大会、明治神宮大会ともに防御率1点台を誇った理由が分かる。
ただ、直球に関しては精度をやや欠いた場面もあった。勝負に行った時や、ストライクが欲しい時など、やや高めに浮くシーンも。そこを狙われて安打を許し、四死球を与えてしまった点は課題として残りそう。東北大会は19.2回を投げて28三振を奪って見せたが、10四死球も与えている。ちょっと多いのも気になる。
センバツでも見せていた超スローカーブも交え、打者を「緩急」で抑えていくタイプだけに、制球力アップは至上命題。本来、コントロールが悪い方ではないだけに、センバツまでにはしっかりと修正してくることを期待する。