来年2月のミラノ・コルティナ・オリンピック(五輪)代表最終選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権は21日、東京…

 来年2月のミラノ・コルティナ・オリンピック(五輪)代表最終選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権は21日、東京・国立代々木競技場で最終日が行われた。

 大会終了後、日本スケート連盟は五輪代表を発表した。

 女子は優勝した坂本花織(シスメックス)に加え、3位の千葉百音(木下グループ)、4位の中井亜美(TOKIOインカラミ)が選ばれた。2位に入った17歳の島田麻央(木下グループ)は年齢制限に約4カ月足りず、選考の対象外だった。

 男子は全日本を制した鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)、2位の佐藤駿(エームサービス・明大)、3位の三浦佳生(オリエンタルバイオ・明大)が選出された。

 ペアは、三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)と、長岡柚奈、森口澄士組(木下アカデミー)が決まり、団体のみ出場のアイスダンスは吉田唄菜、森田真沙也組(木下アカデミー)となった。

 坂本は、フィギュア日本女子初の3大会連続の五輪出場。男子の鍵山と、ペアの三浦、木原組は2022年北京五輪に続く2大会連続の代表となった。その他の選手は初出場。五輪は来年2月6日に開幕する。

 21日の女子フリーでは、坂本が154.93点でショートプログラム(SP)に続き1位とし、合計234.36点で5連覇を果たし、3回目の五輪出場を決めた。涙を流し「うれしいのひと言に限ります。今日の演技は満足です」と語った。

 0.10点差でSP2位につけた17歳、ジュニアの島田はフリー2位とし、総合2位。4年連続となる表彰台に上がった。

 千葉がSP、フリーとも4位で総合3位。

 SP3位発進の17歳、中井はフリー7位でまとめ、総合4位に食い込んだ。「重圧を乗り越えようとしたことは来年につながる」

 今季限りでの引退を表明しているSP8位発進の樋口新葉(ノエビア)は総合8位。演技を終えると、氷上で大の字になった。「最後だからいいかと大の字になった。がんばってきて良かった。全部出し切った」

 SP13位発進とした三原舞依(シスメックス)も同様に引退を表明しており、全日本最後の演技を披露。冒頭でルッツ―トーループの連続3回転を着氷させるなどし、大きな拍手を浴びた。演技後は氷に顔をつけたまま、しばらくその場を動けなかった。フリーは127.86点で総合10位。「幸せな競技人生でした」

 ペアのフリーは、ショートプログラム(SP)2位の長岡柚奈、森口澄士(木下アカデミー)が142.39点で1位。合計215.30点とし、2年ぶり2度目の優勝を果たした。籠谷歩未、本田ルーカス剛史(木下アカデミー)が総合2位だった。

 SP首位の三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)はけがのためフリーは棄権。20日の練習で、三浦が左肩を脱臼していた。

 五輪でペアの代表枠は「2」で、三浦、木原組、長岡、森口組の代表入りが確実。

 アイスダンスのフリーは、吉田唄菜、森田真沙也組(木下アカデミー)がリズムダンス(RD)に続いて1位。合計172.29点で2連覇を決めた。2位には櫛田育良、島田高志郎組(木下アカデミー、木下グループ)で165.75点、3位は佐々木彩乃、池田喜充組(西武東伏見ク)で146.22点だった

 20日の男子フリーではショートプログラム(SP)首位の鍵山が183.68点の2位でまとめ、合計287.95点で優勝した。

 ただ、予定していたトリプルアクセル(3回転半)が1回転半になるなど、納得のいく滑りはできず、「優勝にふさわしい演技ができなかった。『自分は弱いな』というのがあふれてきてしまった」と涙。

 SP5位の佐藤駿(エームサービス・明大)がフリーは188.76点の1位と大きく巻き返して合計276.75点とし、初の表彰台となる総合2位。表彰式では涙を流した。五輪内定も濃厚となり、21日の代表発表に向け「あとはもう結果を待つだけ」。

 SP2位につけた三浦佳生(かお)(オリエンタルバイオ・明大)は、フリーは165.53で3位と踏ん張り、合計261.18点で総合3位に入った。表彰台で銅メダルを手にし、「努力の分だけ重みが詰まっている」と喜びに浸った。

 ペアのSPは、今年3月の世界選手権を制した三浦、木原組が84.91点で貫禄の首位スタート。演技直前の6分間練習で三浦が古傷の左肩を脱臼するアクシデントが起き、「心臓が止まるかと思った」と木原。それでも、全ての技で出来栄え点(GOE)の加点を引き出した。国内大会のため国際スケート連盟非公認となるが、SP自己最高点を更新した。

 2位には、72.91点の長岡柚奈、森口澄士組(木下アカデミー)が入った。

 アイスダンスのリズムダンス(RD)は、吉田唄菜、森田真沙也組(木下アカデミー)が68.78点で首位。2位には、64.99点をマークした櫛田育良、島田高志郎組(木下アカデミー、木下グループ)がつけた。

 3位は、紀平梨花、西山真瑚(トヨタ自動車、オリエンタルバイオ)組で57.44点。紀平は女子シングルで2019、20年に全日本2連覇を達成。その後はけがにも苦しんだが、今季からアイスダンスに挑戦している。

 19日にあった男子SPは、今月のグランプリ(GP)ファイナルで2位に入った鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が104.27点をマークし、2連覇に向けて好スタートを切った。

 冒頭の4回転―3回転の連続トーループを着氷させると、続く4回転サルコーも着氷。右手で指をさすフィニッシュポーズから、そのまま拳を握った。「とりあえず、できることは最大限できた」

 8.62点差の95.65点で2位につけたのは、四大陸選手権優勝の実績を持つ20歳、三浦佳生(オリエンタルバイオ・明大)。演技後は氷上で何度もガッツポーズをつくった。「自分を信じ切れた」と納得の演技だった。

 昨年の全日本で2位に食い込んだジュニアの17歳、中田璃士(TOKIOインカラミ)が89.91点で3位。

 さらに、27歳の友野一希(第一住建グループ)が88.05点で4位につけた。「会場の雰囲気(の良さ)もミスも、自分らしさ全開だったな」。キレのある滑りで観客を沸かせた一方で、4回転サルコーでバランスを崩したことを自嘲気味に振り返った。

 今月のGPファイナルで3位だった佐藤駿(エームサービス・明大)が87.99点で5位。冒頭の4回転ルッツが3回転になるミスがあった。「失敗は痛かった。フリーはルッツを決めきることができれば勢いに乗っていけると思う」

 山本草太(MIXI)は82.21点で6位だった。「出遅れてしまった。明日はやるべきことを出し切りたい」

 日本スケート連盟は今夏、代表選手の選考基準を発表した。代表2枠目の条件は以下の三つだ。

 A=全日本選手権の2位、3位

 B=GPファイナルの出場選手上位2人

 C=シーズンベストスコアの上位3人

 女子は世界選手権優勝3度で大会5連覇を狙う坂本花織(シスメックス)が79.43点で首位に立った。2位とわずか0.10点差の首位だが、「こっち(接戦)の方が燃える」。

 ジュニアGPファイナルで史上初の4連覇を遂げた17歳の島田麻央(木下グループ)が79.33点で2位。演技前はあまりの緊張で頭が回らなかったというが、本番ではトリプルアクセル(3回転半)などを鮮やかに決めた。

 GPファイナル2位の17歳、中井亜美(TOKIOインカラミ)が77.50点で3位。「フリーでは自分らしさを出して、最高の演技がしたいです」

 今季GPシリーズ2連勝の千葉百音(もね)(木下グループ)は74.60点の4位で折り返した。「最後まで自分を信じて滑りきりたい」