全国高校バスケットボール選手権(ウインターカップ)が23日、東京体育館と京王アリーナTOKYOで開幕する。男女各7チーム…

全国高校バスケットボール選手権(ウインターカップ)が23日、東京体育館と京王アリーナTOKYOで開幕する。

男女各7チーム計14チーム出場の東北勢の中から注目校を2回にわたり紹介する。第1回は、男子は3年連続7度目、女子は5年連続5度目で、3年連続アベック出場となる福島東稜。男子主将・斎藤アリンゼ陽(はる)、女子主将の田部翔愛(かるあ、ともに3年)が全国の舞台を前に意気込みを語った。【取材・構成=高橋香奈】

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集大成となる戦いを控え、斎藤は「今年はベンチメンバーの15人、誰が出てもハードなディフェンスができる。交代しながら40分間高い強度のディフェンスを続けることができることを強みに戦っていきたい」。守から流れをつかみとると、力を込めた。

40分間戦い抜く、その力を見つめ直すきっかけとなった一戦があった。インターハイ県予選の決勝で福島商に80-87で敗れ全国を逃した。前半リードも、「自分たちが1歩引いてしまった」と後半に逆転を許した。走り負けた課題も露呈し、そこからランメニューやディフェンスの基礎となる下半身を徹底的に鍛えるトレーニングに注力。「しっかり試合の最後までプレーすることができるようになりましたし、メンタルの部分も成長できた」と悔しさをバネに過ごした日々が結実した。

主将としてプレー内外でけん引する。8月にはレーカーズ八村塁(27)主催の育成キャンプに参加。「(八村も)基礎的な部分を大事にしていて、自分はそこをおろそかにしてしまっていた」と気付かされた。基礎を重要視することにより、ドリブルをはじめ技術の向上にもつなげた。チームメートにも「練習への姿勢や、バスケットに対して取り組む姿勢」について鼓舞することも増え、チーム力も高めてきた。

狙うのは今大会のダークホースになることだ。「全国的にそこまで注目されていないと思いますが、ベスト8、4を狙えるチームだと思っている。そのためには一生懸命以上を出さないと届かない。1戦1戦気を抜かずに挑んでいきたい」。進化を止めずに、突き進んでいく。